第13章 謀反篇
暫く走っていると上手く巻けたようで追手は来なかった。現在地から中央四十六室まで離れている。急いで向かわなければならない。
「市丸隊長、現れませんでしたね。」
「まだ中央四十六室にいるのかもしれない。」
「隊長、斬魄刀無しで行くのですか。もしかしたらこの一連の犯人がいるかもしれませんよ。」
「斬魄刀以外にも戦う術はある。今は何よりもこの目で中央四十六室の惨状を確認したい。」
「わかりました。」
卯ノ花隊長の斬魄刀、肉雫唼が上空を翔けるのを遠目で見ていた。隊長の霊圧が止まった位置が私の目標座標と同じである、つまりは卯ノ花隊長も中央四十六室にいる。
一つだけ壊された扉があった。僅かに残った霊子から冬獅郎が破壊したとわかった。
人がいないことは静けさで感じ取られた。
「市丸隊長、吉良副隊長と、雛森副隊長…日番谷隊長、松本副隊長もいます。」
「雛森さんの霊圧が弱い。やはり黒幕がいるのかも。」
中の様子は鏡で見た通りだった。無残にも殺された死体が転がっている。
「血が黒い。」
「死後一ヶ月は経っています。今までの指示は一体なんだったの……」
『ポインティ様、もう一人霊圧を感じませんか。』
水月が語りかけてきたので、二人で霊圧を感知する。
この霊圧は……藍染隊長か。認識すれば魄動も感じられる。間違いなく、彼は生きている。
「藍染隊長が生きているなんて。じゃあ、黒幕は……」
「水月が藍染隊長の斬魄刀の能力は幻術系だって言ってた。藍染隊長が黒幕ならばその能力で命令を出しているようにみせかけているのかもしれない。」
「だとすれば、幻術にかからぬよう用心しなければならないですね。」
「卯ノ花隊長と藍染隊長が近くにいる、行きましょう。」
霊力を探って迷路のような廊下を歩いた。
「……?藍染隊長の霊圧が消えた…ギン隊長のも…」
「この先です。」