第65章 千年血戦篇
勿論返事などはない。
「【天挺空羅】石を持つ席官含む総員に告ぐ。20秒以内に隊舎室内へ退避。レン、貴方が補足できる滅却師と、それから天月ちゃんを私の前に連れてきて。」
『補足できる滅却師というと?』
「たくさん来られても困るから、ざっと100くらいを集めてくれないかな?」
『無茶言ってることわかってますか?!』
退避が始まった。結界が消えたからきっと各地で攻撃が始まるだろう。
「……20秒」
目の前に滅却師と、天月ちゃん。そしてレンがいた。
「レンは鏡で相手の攻撃から天月ちゃんを守って。」
「私を?」
「天月ちゃんは卍解しなさい。」
「……えぇ!!」
「大丈夫、私とレンが守るから。卍解したら即、アイツらの戦意を削ぐこと。いいね?」
天月ちゃんが空高く飛んで行った。私もそれよりも高く飛ぶ。
「卍解 妖々永夜【罪人月姫 】」
能力の解放とともに明らかに滅却師の動きが鈍くなった。油断は禁物。能力範囲外の滅却師が卍解を奪って来るかもしれない。
「雷月!【黒球】」
電気を帯びた刀身がビリビリと腕を痺れさせる。
刀身を振るとそこから、半径1mはあろう黒い球がスーッと大地に落ちていく。
「レン離れて!」
瞬間、その球体の四方八方から稲妻が走った。雨に濡れた滅却師たちはもれなく感電し、そして焼かれていく。
「焦げ臭……肉の焼ける匂い」
「……天月ちゃん、いいよ。卍解解いて。」
天月ちゃんが卍解を解くと一矢報いて死のうとする滅却師の矢が飛んできたが、それもまた返撃瞬花砲で返された。
「痛い痛い」
「陛下!どうか助けてください!!」
「いやだぁぁぁ」
死にゆく瞬間に苦しみもがいていく姿は敵であっても不快だ。
思わず耳を塞いだ。
そうしないと、私の生命も危なかった。
しかし、彼らの苦悶の表情は今後一生私の脳にこびり付くことだろう。
そして心から思ってしまった
もう戦いたくない