第9章 天からの贈り物
トウェインさんと立原の待つところに戻り、トウェインさんがやっと来た〜と愚痴をこぼす。
そして何をそんなに話し込んでいたのやら随分とまたトウェインさんと打ち解けたような立原が、そんなトウェインさんに言った。
「待ってたも何も、そもそもてめえ組合の上級構成員だろ?いいのかよ仕事もせずにこんなところで敵と馴れ合ってて」
珍しく立原のくせして最もすぎる発言に、私も中也さんもプッと吹き出す。
「僕の仕事は蝶ちゃんの体調管理と甘やかしとわがまま聞き…と雑用……と………」
「お前こいつに何やらせたんだよ」
『知らない、勝手にトウェインさんが色々やってるだけ』
中也さんにそう返すと苦笑いをされたものの、トウェインさんもそれに反論するつもりは無いらしい。
「つかそれ結局蝶の世話係じゃねえか、手前狙撃手だろが」
「あー、今それ言う?言っちゃう??僕のお仕事、探偵社の異能力を無効化する人のせいで全部もう他になくなっちゃったんだよね〜…スモークだけならともかく飽和チャフなんてもの用意されちゃ、もう狙撃も使えないし」
「!要するにお前今暇人か、だから蝶に絡んで甘やかしてんのか」
「中原君に言われると嫌味にしか聞こえないけどそうだよ、そういうことだよ、暇人でいいよもう!!」
まあ私は薄々予想はしていたけれど、やっぱり飽和チャフがあったら狙撃班への抑止力になった。
太宰さんだったからこそあんな短時間で用意が出来たんだろうし、本当に凄い人だあの人は。
「え、てかてめえ知らねえのか?」
立原の問いにえ、何が?と返すトウェインさん。
すると続けて中也さんも違和感に気付いたのか、トウェインさんに思った事を言い放つ。
「ああ、まあ見るからに馬鹿そうだもんな」
「馬鹿とかそれ言葉の暴力!!」
「いや、だってあのスモークと飽和チャフ、誰が用意させたのか気付いてねえんだろ?」
ピタリとトウェインさんが静かになって二人の方を見る。
「気付いてないって?え、だってそれはあの探偵社の男が…」
「直接用意したのはあいつだろうけど、お前流石にちょっとなめすぎなんじゃねえか?いつか絶対ぇ痛い目見んぞそのままじゃ」
自分が経験したからか、立原はそんな事を言いながら私の方に向かって顎で合図した。
トウェインさんがこちらを振り向く。
「あれを用意させたのは、正真正銘そいつだよ」
