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第9章 天からの贈り物


ルーシーさんに哀れな目線を向けられ、出る直前にフランシスさんから何故か褒められたついでに散々に笑われて、街に出る。

「ふふっ、あの子可愛い〜」
「一緒にいる人お兄さんとかかな?可愛がられてるのねぇ」

なんて高い声が聴こえる。
トウェインさんがお兄さん?そんなわけないでしょ、あれなの?日本人の人って外国人の顔の区別つかないの?

トウェインさんなんて立原よ立原!私のお兄さんポジションは永久不滅に織田作さんと、あとたまーに太宰さんで決定してるんだから!!
ていうかこんな趣味のお兄ちゃんとか絶対嫌だわ!!

しかしこれまでにかかわり合ってきた人物の中にも似たような人がちらほらといた事も思い出して、思わず頭を抱えた。

「ほら猫さん、前向いて歩くんですよ〜!こっち向いてくれなきゃ可愛いお顔が全然見えないですよ〜!」

『も、戻ったら覚えときなさいよ!?』

「ああほら、また」

『……にゃ、…………ん…!!?』

言った瞬間に、ルーシーさんに見つかった時とは比べ物にもならないような衝撃が私を襲う。
う、嘘でしょ、なんでよりによってこんな時に…

「ち、蝶…っ!?おま、その頭……」

立原二号……いや違う、本家立原、登場。
一瞬トウェインさんを本家にしかけたけどこっちがオリジナルの立原だ。

すぐさまトウェインさんの背中に隠れてちらりと目を覗かせる。
うん、紛れもない立原道造本人だ。

『ひ、ッ…人違い……ニャン』

「いやいやいやバレてっから!!声聴いてもう確信するしかなくなってっから!!」

『にゃッ!!?……!!』

今のは完全に素だった。
そろ〜っとトウェインさんの後ろに下がれば気付かれたのか、トウェインさんに首根っこをつままれる。

『う、ぁッ…んん、離し……っ』

擽ったさに身を捩って震わせていれば立原はこちらに近付いてきていて、なんだか変な顔をして私を見ていた。

「蝶、お前なんでこんなところに?しかもんなもんまでつけて」

『き、聞かな……ッん、っと、トウェインさん!私猫じゃないの!だから首触らな……っぁ、ッ…』

「これね、さっきたまたま見つけて蝶ちゃんにつけてもらおうと思って頑張って交渉してたんだよ。可愛いでしょ」

羽織ってきていた中也さんの外套を握りしめる。
擽られてるわけじゃないのにビクビク震える身体に耐えていると、少ししてから離してくれた。
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