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第9章 天からの贈り物


__武装探偵者 事務所__

「あ〜……やる気が出ない〜…………」

「朝から壊れたラッパのような声を出すな太宰」

「私は今ねぇ、誰かと対話する気力も無いのだよ国……なんとか君」

「不燃ごみの日に出すぞ貴様」

ソファでだれて国木田君で遊ぶ気力すら出てこない。

「ああ、食事も面倒くさい…呼吸でお腹が膨れればいいのに」

「バナナの皮むきすら面倒なら餓死してしまえ」

ガジガジと御見舞の品から取り出したバナナを皮ごと噛んでいると、再び国木田君から突っ込みが入る。
餓死かぁ…餓死は嫌だなあ、やはりここは美女との心中に限る。

そして美女、心中だなんて言葉を考え出すと思い出してやまないのがあの真っ白な少女…白石蝶ちゃん。
彼女のような子と出来ればどれだけ幸せだろうか……まあ今となっては心中のお誘いも挨拶がわりになっているのだけれど。

昔あの子と初対面の時に心中するかい?なんて冗談で聞いてみるとあっさり承諾されてしまって、寧ろこちらが驚いてしまう程だったのが…よくもまああんなに強く育ってくれたものだ。

あのチビのせいでというのはものすごく気に食わないのだけれど。

「お前と敦の連携で街は壊滅を免れた。その翌日に何故そうなる?」

国木田君の呟きに、人にはとても見せられないような黒い感情が渦巻いて、それがついつい口に出てしまった。

「国木田君、考えを一つ改めたまえ。これは私と敦君の連携位のもので解決出来た話じゃあない」

「どういう事だ?スモークだけにとどまらず飽和チャフを用意して空挺砲を防いで敦を援護し、敦はお前を信じて火の街に飛び降りて人形を届けに必死に走った…それで見事にお前と合流して呪いを解除、ではなかったのか?」

表向きはね、と呆れたように声を出せば、私の態度に珍しいと思ったのか国木田君以外の全員がこちらを見る。
乱歩さんはもう気が付いているのか何も言わなければ何も反応しない。
あの人はあれで蝶ちゃんの事を可愛がっていたし、思うところもあるのだろう。

「私が空挺砲を予め予期してスモークや飽和チャフを用意なんて出来たと思うかい?敦君が、何の後押しも無しにただ私を追って脱出出来たと思うかい?」

「ん?それが出来たから今街はこうして…」

「甘い甘い、ぬるすぎる。…君は武装探偵社の“脳”が、もう一人いる事を忘れてはいないかい国木田君?」
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