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第9章 天からの贈り物


「はっ、悪いな付け入る隙がなかったみてえで。手前のおかげでかこいつは益々俺んところに甘えに来るしな」

「感謝しなよねトウェイン様に!ていうか君、もう腕大丈夫ならちょっと手伝えない?今から蝶ちゃんに食べさせる用のご飯作るからさぁ」

トウェインの突然の話に飯?と聞き返す。

「消化のいいものしか食べれそうにないんだけど、赤身のものは全部身だし…なんせまだこの子、今日卵のお粥しか食べてないだろうから」

「消化のいいものねぇ…んなもんいくらでも作れんだろが、だらしねえ」

えっ、君料理出来るの!!?と盛大に驚くトウェインに、首領もプッと笑っている。

「料理くらい出来ねえでどうすんだよ馬鹿、こちとら蝶に調理器具使わせねえよう何年も料理してきてたんだぞこら」

どんな食材買ってきたのか見せてみろ、と言いながら蝶から離れ、歩き出そうと立ち上がる。
否、立ち上がろうとした。

「俺が作……ッ、く、そっ…が………」

蝶の意識がない分我慢しなくてはという気が無かったのと、完全に意識が逸れていて油断していたのとで、自分の方が貧血状態になっているのを忘れていた。

時間的には前回と同じくらいか、下手すりゃそれよりもっと長い時間だったのにも関わらずだ。

倒れるわけにもいかず、意地で膝をつくところまでにおさえこみ、頭を押さえてグラグラするのに耐える。

「!中原君、君動こうとしたのかい!?前より長めに輸血してたんだから安静にしてないとダメじゃないか!」

「君、そんなに血を…」

「で、ですがそれじゃあ食事の方が……っ、それに蝶はついさっきまでこれより辛かったはずですし…」

首領に言い返すと二人共こちらに寄ってくる。

「だから聞いただろう、血を取るのも、多くとって大丈夫なのかって…ただでさえ今は戦いの最中だというのに、君がそんな事になっては……」

「っ、蝶の前でんな事言わねえで下さい…すんません。でも本当に大丈夫なんで」

「大丈夫も何もないだろうそんな状態でっ…」

「…俺がしんどい時は蝶が何とかしてくれますから。それにこいつに血をやれるだなんて、そんな幸せなことありませんって……とりあえず俺の事はいいんで____」

言いかけた時だった。
後ろのベッドが軋んだ気がして耳を澄ませると、鈴の音のようなあいつの声が響いた。

『中也さん…?……ッ!まさかまた無理して…っ!!』
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