第9章 天からの贈り物
『まあ実際は全然違うんだけど…異世界っていうか、こことは全然違う世界を色々と移り渡って来たの』
「な、何が何だか…っつうと?ええっと、異世界みてえなもんがあってお前はそこからここに来て?んでその異世界とやらも地球があって人間が生活してんのか?」
『うん、そんな感じ』
まだ頭の整理がついていない中也さんに理解してもらいやすいように説明を続ける。
『例えば、私が色んな学問の問題を解いたことがあるのも全部他の世界で解いたことがあったからだし…律や殺せんせーが解読出来ないようなプログラムを組み込めたのも、他の世界の知識を使ったから』
「!成程、それであの人工知能が太刀打ち出来なかったわけか」
コクリと頷いて、中也さんに隠していたところをポツリポツリと口にしていく。
『ここの世界よりももっと荒廃してたり技術も何も進歩してないところもあれば、発展しすぎた世界があったり…中也さんにした事があった色んな世界の話って、実はこの世界での話じゃなかったの』
「それでやっと納得がいったぜ、お前が話してたもんなんか次元が違いすぎると思ってたし、お前異能力の事も知らなかったもんな…ああ、流石の蝶さんにでも今回ばかりは驚かされた」
『びっくりしたでしょ。私の能力は最初に私が生まれた世界でも特殊なものだったんだけど…この身体の体質に関してはどこで勉強しても、何にも分かんなかったの。能力の方なら、例えば異世界の能力だとか妖怪の力だとかそういう種族がいるのかとか…後は魔法とか言ってた世界もあった』
私がつらつら並べた言葉に驚きつつも、彼の中で気になった箇所はただ一つだったらしく、そこを聞きにくそうに聞かれた。
「…お前が最初に生まれた世界って?」
『!……ここと違って、異能力も何も持ってない人しか住んでない世界と異世界とが隣接してる世界。その異世界側の方』
「異世界が隣接した世界がこことは隣接してねえ異世界で?…ああ、うん、うっすらとはイメージした」
彼が聞きたいのはきっとこの先の事。
私に関する事…私の起源にまつわること。
だけどそれを言ってしまったら、私が本当に普通の人間じゃないって事が、バレてしまう。
どういう原理で死ねないのか、どんなもののせいでこんな体質になったのか…大体は分かってる。
だけどそれをこの人には……この人にだけは、知られたくなかった。
