第9章 天からの贈り物
「まあそれもそうだが、それに関しちゃ今回は怒ってねえ。貧血なんざ俺がどうにかしてやれるもんだ…分からねえか?」
『……分かん、ない…』
また怒られるかと思ったのに、中也さんの声は優しいものに戻って、私の身体をギュッと上から抱きしめた。
『…ちゅ、うやさ……ッ?』
「もう、俺がお前の事を変な身体だなんて思ってるなんざ考えんじゃねえ…っ、俺がそんな風に思ってるかもしれねえなんて、心配すんじゃねえッ」
『!!……な、んでっ?なんで中也さんが怒るの?そんなの私の問題で…』
「俺の事を勝手に決めつけて何でも我慢してんじゃねえっつってんだよ!!」
肩をビクつかせる。
これはだめだ、中也さんの事、怒らせただけじゃなくって悲しませちゃったやつだ。
中也さんにここまで言わせる前に、気付かなきゃいけなかったやつだ。
「俺の幸せ俺の幸せってうるせえんだよお前ッ、人の幸せ考える前に自分の幸せ叶えてから考えろ…っ、それだけじゃねえ!お前の身体がおかしいだなんて二度とんな事考えんな!!お前の周りの奴らを……ッ、何より俺を!あんな男と一緒にするんじゃねえ!!!」
『一緒…?』
「言っただろ、お前の身体を変に思った事なんざ一度もねえって…勝手に決めつけて甘えんのまで我慢してんじゃねえよ、わざわざ辛くなろうとしてんじゃ、ねえよ…お前が幸せにならねえで、どうやって俺が幸せになんざなれるってんだ」
中也さんの声は震えていて、やはりどこか泣きそうな声になっていた。
昼間とは違って弱い所を見せているんじゃない…怒ろうにも相手が私だから。
乱暴にも冷たくあたることも出来なくて、何よりも私が一番で、私の一番が自分だと分かっているから。
だから余計に辛かったんだ、私が信じていなかったのが、悲しくて、怒ってたんだ。
『…言わ、ない。しないっ……我慢、しない…ッ、んっ…』
私の返答にすぐに唇にキスをして、頭を優しく撫で始める。
____分かってるから、キスしてその先にも進んでたんじゃないの
頭の中で反復するトウェインさんの言葉。
____期待しちゃえばいいじゃん、なんでそこでストッパーかけちゃうの
「……ッ!…はっ、やっとか……いい子だ」
『ん、…んぅ…っ』
中也さんの首元に腕を回すと更に長いキスが繰り返された。
嬉しそうに、慈しむように……期待、していいの?
好き…なの?
