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第9章 天からの贈り物


「ずるいねぇ彼は…蝶ちゃん?……そりゃ照れちゃうよね、あんな事言われちゃあ」

血の気も引いていたような顔が少しだけ熱くなって、首をブンブンとゆっくり横に振った。

どこまでの事を見越してあんな事…まさか私が気にしてるそんなところに気付いてた?
私の気持ちに、気付いてた…?

それになんで今日は首領のからかいにあんなに余裕そうに……わけ分かんない。

首領が離れたかと思えばベッドの隣にソファをくっつけられて、丁度ベッドと同じくらいの高さなため、ベッドが少し大きくなったような状態になった。

「蝶ちゃん、今どれくらい栄養足りてないか気になるから、採らせてもらってもいいかい」

『……それなら、自分で』

言いかけたところで物凄い視線を感じた。

「へえ?お前、昼間あんだけ俺の事怒らせといてまだんな事言う余裕あんのか…いい度胸してんなァ?」

放たれた言葉にゾクッとして身体に力が入る。

「えーっと…中原君?僕席外しといた方がいい?」

「……そうっすね、準備だけお願いします。こいつの部屋に刃物は置いてませんし、俺も置いてきたんで」

中也さんの言葉に了承して首領が出て行ってしまい、かわりに中也さんが私のベッドに腰掛け、腕をどけることなく、突然首に指をあてがった。

『~~ッッ!!?』

肩がビクビクッと跳ねて声にならない声をあげると、中也さんの声が聞こえる。

「食欲不振で栄養不足でろくに身体に力も入ってなくて?何かと思えば道端で襲われかけてキスマーク付けられて戻ってくるわ、挙句の果てには俺から離れるだなんだ散々ほざいて出て行くわ…」

『ぁッ…や、っだ……ぁっ!!!ごめんなさッ…やっ、んんッ…!!』

少し低い声に怯んでるのに、私の首を指で弄ぶようになぞる。
刺激に耐えかねて腕を顔から離してベッドの上におろせば、中也さんの少し辛そうな顔が見えた。

「お前、俺が今なんで怒ってっかちゃんと分かってんのか?昼間の話はもういい、俺にも責任はある…今の話だ。頭良いのにこういうところは馬鹿なんだから、ちゃんと考えて言ってみろ」

『あ…ッ、!ン、っ…切ろうとした、からっ…?』

中也さんの手がピタリと止まって、何を?と聞き返される。

『…自分、を』

「そうだな、それもだ。あともう一個…分かるか?」

『もう一個…?能力、使った事……?無理、したから?』
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