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第7章 克服の時間


少しして、私の気をほぐすためか、またカルマ君が頭を撫でてくれた。
それにまたちょっと安心して、肩の力を抜く。

「本当、そういうところ馬鹿なんだから…中也さんがいない内は俺が任されてんのに、知らないところで無茶ばっかりされてちゃ何も出来ないよ俺」

『………じゃあ私の甘やかし係』

「!…もー、またこういう事する…中也さんの目の前じゃ絶対しちゃダメだからね?俺が殺されちゃうよ、マジで」

ここ数日間で更にカルマ君にこうすることに安心感を覚えたのか、カルマ君の胸にポス、と身体をもたれかけさせる。

『いい、そんな事するんなら中也さん嫌いになるって言うから。本気でそうなるんだったら私が中也さんを殺して一緒に死ぬ』

「「「マジでやりそうで怖いんだけど!!!」」」

キュ、とカルマ君の服を掴んで身体を縮こめていると、カルマ君がまた背中にも腕を回してくれた。

「中也さんなら蝶ちゃんが嫌いって言うのが一番効くだろうね。仕方ないからお願い聞いてあげるよ…中也さんがいない間に中也さん症候群にかかるだなんて、蝶ちゃんやっぱ末恐ろしいわ」

『……バレた?』

「当たり前。どんだけ見せられてきたと思ってんの…流石に中也さん思い出してそこまで甘えたそうな顔するとは思ってもみなかったけど。俺は中也さんがやってるようにしかしてあげられないからね」

私を撫でる手に気を良くして頬を緩める。

『えへへ、ありがとう、甘やかし代理』

「いえいえ。まあ、やっぱ俺には中也さんほどの反応はないみたいだけど」

『こうされるのが好きだからいいんですー』

「はいはい、お師匠さんの仰せのままに」

なんだあれ?
兄妹…いや、飼い主と飼い猫?

皆の気の抜けた声が聞こえるけれど、いっぱい撫でてもらえて私は今とても御機嫌なのだ。

カルマ君にこうしてもらって、こんなに安心感を感じるようになるのにも勿論時間はかかったのだけど。

『お弟子さんはよく私の事分かってるね〜…流石私の友達第一号君だ』

「いや、まあ基本中也さんが馬鹿な事した時にずっと甘やかし係やってきてたしね?」

『ふふ、やっぱりカルマ君って、なんか太宰さんみたい。知ってる?太宰さんって、普段あんな人間の屑の極みみたいな人だけど、すごいんだよ!』

「ねえ、それ喜べない要素の方が多いと思うの俺だけかな?俺と太宰さん、蝶ちゃんに何かしたっけ」
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