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第7章 克服の時間


グリップさんを全員で拘束してから、カルマ君のところに歩いて行き、スモッグさんからこっそり盗っておいたガスの容器をチラリと見せる。

「!…さっすが、こういう時蝶ちゃん容赦ないわ」

『銃を突きつけてる時に盗んどいたの。それにしても最っ高だった!まさかカルマ君まで同じ手を考えてただなんて思わなかったよ!』

ついつい笑顔が込み上げる。

発想自体はカルマ君自身のもの。
でも、だからこそ余計に、数日間で鍛錬した防御術と共に見せられて、気分がとても高揚している。

「おい、何で白石まで盗んでんだよ…」
「あいつらやっぱ恐ろしいわ」

「使い捨てなのが勿体無いくらい便利だねこれ」

二人で和気あいあいとしていると、グリップさんが喋り始めた。

「何故だ、俺のガス攻撃…お前は読んでいたから吸わなかったぬ。俺は素手しか見せてないのに…何故ぬ」

「とーぜんっしょ?素手以外の全部を警戒してたよ。あんたが素手の闘いをしたかったのは本当だろうけど、この状況で素手に固執し続けるようじゃプロじゃない」

カルマ君がスラスラと答えるのに、また頬が緩む。
プロと一緒に、ずっとやってきたもんね。

「俺等をここで止めるためにはどんな手段でも使うべきだし、俺でもそっちの立場ならそうしてる…あんたのプロ意識を信じたんだよ。信じたから警戒してた」

もう本当、蝶ちゃんと中也さんのお陰だよ、と微笑みながらこちらを振り返るカルマ君。

『ん?皆には内緒じゃなかったのかな、頼りになる私の一番弟子さん』

「流石に俺一人でやってたらこんな人相手するのに余裕なかったって、可愛い俺のお師匠さん」

フフッと笑いながら、崖を登った時のように腕をテンポよく合わせる。

周りは口をあんぐりさせて、皆こっちを指さして見ていた。

「え…っと、?まてよ、カルマ?………師匠?」
「一番弟子って…ええ!?しかも中也さんって言った!?」

どよどよと騒がしくなる中、殺せんせーと烏間先生は成程といった表情になる。

「それで妙に熟練感があったわけだな。まさか白石さんと中原さんにこんな形で助けていただけるとは」

『違いますよ烏間先生、全部カルマ君の努力です。私に一人で頭を下げてお願いしたのも、私と中也さんについてきたのも、全部カルマ君が頑張ったから』

「ちょ、流石に言い過ぎだよそれは。泊まり込みで鍛えてもらった甲斐あったけど」
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