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第7章 克服の時間


私とカルマ君のやり取りに疑問をもったのか、皆私に視線を集める。

「白石、カルマと何かあったのか?」
「やけに見ててほしいみたいだね、カルマ君?」

烏間先生も殺せんせーも気になったのか、同じように不思議に思ったような目を向けてくる。

『んー…まあ、カルマ君も、強くなってそれを見せたいっていう男の子なんだよ。普段から意地悪しなかったらかっこいいのにね』

クスリと笑うものの、皆更に首を傾げるばかりだった。
そんな中、相手の男…私の記憶が正しければグリップと呼ばれる男と、カルマ君の勝負が始まった。

と思いきや。

「そういえばさっきからさぁ、“ぬ”多くね?おじさん」

「「「言った!!よかったカルマがいて!!」」」

かっこよくキメた直後の台詞がそれか、と内心突っ込んだ。

「”ぬ”をつけるとサムライっぽい口調になると小耳に挟んだ。カッコよさそうだから試してみたぬ」

そうか、さっきまでの違和感はそれか。
この人、意外と日本のファンなんだ。

「間違ってるならそれでも良いぬ、この場の全員殺してから”ぬ”を取れば恥にもならぬ……柔い、もっと良い武器を探すべきだぬ」

グリップさんがカルマ君の持っていた植木を握りつぶす。
しかし、カルマ君は余裕の表情…に見せかけてるけど、かなり警戒した様子で植木を捨てる。

「必要ないね……っ」

そして次々に繰り出される攻撃を出来るだけ避けて、避けられないものは全て捌いている。
姿勢もいい、集中もしてる。
私はおろか、中也さんにだって短期間で集中して鍛えてもらったんだ。

なんにも心配は、いらない。

「おお…」
「すごい、全部避けるか捌いてる…!」

凄いのはカルマ君なのだが、私にも中也さんの親バカ気質のようなものが移ってしまったのだろうか。
私が得意顔になってしまう。

「烏間先生の防御テクニックですか……ん?いや、それだけではありませんねえ。あの動きと力の流し方……烏間先生、カルマ君に何を?」

「俺は何も教えていない。恐らく俺のは目で見て盗んだんだろう………が、目で見て盗むレベルのテクニックと熟練度ではない。俺なんかよりも、そこで得意気に様子を見ている白石さんに聞く方が確実だと思うぞ」

烏間先生の声でまた私に視線が集まる。

『皆して私なんかよりも、今はカルマ君に集中しようよ?…ほら、強いでしょ。全然負けてないよ』
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