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第7章 克服の時間


「で、でもそれって、その相手に蝶ちゃんを引き渡さなかったら良いんだよね?中原さんが来たら、それも上手く外してもらえるんでしょ?」

カエデちゃんの言葉に皆がハッとする。

「そうだよな、中原さんさえ到着すれば大丈夫なんだ。それなら、今回の敵に白石を渡さなかったらいいんだよ!」

「ま、まあ蝶ちゃんの方が強いんだけど…」

皆の言葉が、全部全部、嬉しかった。
私が取り乱していたのが気になってるはずなのに…私から離れていってしまっても、おかしくないような姿を見せたのに。

蔑んだり離れていったりするどころか、寧ろ私に寄り添ってきてくれている。
皆、私を本当の意味で分かりたいと、思ってくれてる。

知りたいから、まだ聞かない…分かりたいから、無理をさせない。
友達って、なんてあったかいものなんだろう。
そうだよ、仲間って…こんなにもあったかいものだった。

「あ、そういえば中原さん飛ばして来るって言ってたけど、まさかの異能力者だったんだね!?」
「あ、それ俺もびっくりした!やっぱ武装探偵社とかで働いてんのかな!」

ブッ!!と、カルマ君と磯貝君が吹き出す。

「ち、中也さんが武装探偵社とか似合わなさすぎるっ…ハハッ!!」

「おい、それ中也さんに失礼だぞ……でも確かに想像はつかないな」

『中也さんが武装探偵社員だったら、今頃横浜が全壊してるよ』

私の発言に今度は全員が吹き出した。

「あの人修学旅行ん時はヒビ入れてたって聞いただけだったけど、鷹岡ん時とか容赦なかったぞ!?もしかしてあれが異能力の威力なのか!?」

目を輝かせたように話す男性陣。
男の子ってやっぱり、こういう話題が好きなものなのかな。

『ううん、あれ普通にただの体術だよ。中也さんの得意分野だから……中也さんが異能なんて使ってたら、多分鷹岡なんか一瞬で消されてる』

「ん!?」
「け、消されてるって…おいおい、いくら中原さんでもそれはねえんじゃねえの?」
「殺されてるーとかならまあ想像つかなくもねえけどよ…?」

ああ、そうか。
皆、知らなかったんだっけ。
もう中也さん、自分で暴露しちゃったようなものだし、大丈夫かな。

『だから、本当に異能なんて使われたら、跡形も残らないような殺し方されちゃうんだって。それに中也さん、武装探偵社の社員なんか似合わないでしょ?……横浜のポートマフィアの、幹部さんだよ』
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