第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ
プールの話をしていると、殺せんせーから全員水着に着替えてついてきてくださいと指示が出た。
すぐそこの裏山に涼める沢があるらしく、そこへ行って暑さをしのごうということらしい。
皆学校指定の水着に着替えて、殺せんせーについていく。
私は制服のままで、珍しくちゃんとサボらずにいるカルマ君は潮田君の元へ、昨日の鷹岡の件について賞賛しに行っている。
それで、まあだいぶマシにはなったのだけれどまだ少し疼く脇腹を押さえて、殺せんせーの隣を歩いていた。
「白石さんは、プールには入らないのですか?」
『ああ、先生には言ってませんでしたね。また烏間先生にでも聞いてください…水の中に入るの、無理なんです』
「真面目な貴女が言うだなんて、よっぽど何かがあるのですね。いいでしょう、でも水着は着ておかれた方がいいですよ。何かがあって制服が濡れてしまっても困りますから」
『はい、私の分が到着したら着てくるようにしますね』
水に入るのが苦手なのだと分かってくれたのか、殺せんせーには了承してもらえた。
それにしても水着か、私ここの学校指定の水着、まだもらってないんだよなあ…
考えていると、殺せんせーが立ち止まって後ろを振り向いた。
「ヌルフフフ…さあ!ご覧あれ!」
殺せんせーが生い茂っていた木々を腕で避けて、その先にあるものを私達に見せた。
「うわあ……!!」
「おおお…!!!」
「先生特製の、E組専用プールです!」
歓声が上がるのも無理はないだろう。
殺せんせーの言った通り、沢の水をせき止めた自然の二十五メートルプールは、まさにE組専用といえるようなもの。
それに何よりも立地、景観、共に素晴らしく綺麗なものだった。
「「「やったああ!!!」」」
皆一斉に上着の水着を脱ぎ、身軽にプールへ飛び込んでいく。
……私も水の中を泳いでた時だってあったっけな。
「蝶ちゃんは、やっぱまだ入れないか」
『カルマ君…うん。でもほら、折角なんだからカルマ君も行ってきなよ。皆楽しそうだよ!』
「うーん…じゃあ俺も、今日は暑いし行ってこようかな」
カルマ君だって気分が上がっているはずだ。
男の子だし、こんな綺麗なプールを見てしまったら、はしゃぎたくなるのも無理ないよね。
皆が楽しそうに水の中を過ごしているのを見て、ちょっとだけ胸が痛くなった。
『………いいなぁ…』
