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第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ


『何ですか、何か言いましたか中也さん…わ、私別に恥ずかしいんじゃなくって……そ、そう。中也さんからこうしてもらえるの嬉しすぎて、舞い上がってるだけですからっ…』

中也さんが何かを呟いた気がして、ついつい反論するように言ってしまう。
確かに中也さんから引き寄せてもらえるだなんて、よくよく考えてみれば物凄く、死ぬ程嬉しいことである。

でもそんな風に考えられるほど余裕がないのを見せたくなくて、隠さなきゃって必死になっちゃうの。

「!嬉しい、のか?」

『えっ、…え!!?』

「いや、お前が言ったんじゃねえか」

強がって逆にボロが出た。
何でここで急に天然になるのこの人は。

『わ、たし…中也さんからしてもらえるなんて、思って…なくって』

途切れ途切れになりはするが、呼吸を整えながらちゃんと伝える。
私はこんな事でもこんなにいっぱいいっぱいになっちゃうくらいに、貴方のことを想ってるんだって。
ちょっとでも、伝わって欲しいから。

『嬉し、…です』

外套をキュ、と引っ張って、この想いが届けられるように言葉を紡ぐ。

「…そうか、そうだな。俺もお前にくっついてもらえんのは、嬉しいよ」

私の頭に触れる優しい手と少し照れたような声色で、中也さんがどんな顔をしているのかが思い浮かぶ。

『〜〜〜っ!!ほら中也さん、早く宿取りに行きますよ!車も取りに行かなきゃなんでしょう!?』

まさかそんな言葉が聞けるだなんて思ってもみなくて、何も言えなくなったのをまた隠すようにして中也さんを急かす。
こっちの気も知らないでそんな事ばっかり言うから、もっともっと好きになっちゃうのに。

中也さんが、私が何かをすることで、嬉しいって思っててくれて良かった。
私にとっては、それが一番嬉しかったの。

「分かった分かった、明日は学校の山の麓まで送ってってやるよ。お前と車に乗んのは久しぶりだが、どの席に乗りたい?」

中也さんが、初めて車に乗る時に、私にどこの席がいいのかを聞いてくれた。
勿論小さい時だって、私は助手席に乗りたかった。

でも

『そりゃ、勿論…助手席に「助手席だと!?」まだダメなんですか?』

中也さんは私を、助手席には絶対に乗せてくれない。
理由なんて単純なものだ。

「助手席は死亡率が高ぇんだよ、もしもの事があったらどうすんだ!!」

そう、中也さんの持病の心配性。
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