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第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ


『でもただの麻酔銃でしたし…』

「だから、下手にきついのを大量に使っちゃただの毒なんだよ。お前はまあ、経験上慣れてっかもしんねえ。でももしそれで意識がこれから先戻らなかったらどうすんだよ」

意識が戻らなかったら。
そんなの嫌だ、単純に、嫌だ。
だけどそういうのは、“残された方”の方がもっともっと辛い。

私はそれを、よく知っている。

しかしそれと同時にもう一つ、私にだからこそ出来る対処法があったはず。

『…その時は、中也さんが私を「蝶」……は、…い』

言いかけたところで、中也さんから鋭い目を向けられる。
この目はダメだ、本気で殺気を飛ばそうとする前に、それ以上言ったら怒るぞという、彼の合図だから。

「……頼むから、俺にそんな事をお願いすんのはやめてくれ。…残酷過ぎる」

『…はい』

「分かってるんならいい。…今日はどっかホテルにでも泊まろうと思うんだが、部屋はどうする」

恐る恐る中也さんの方に向き直れば、彼はもう怒ってはいなかった。

「ほら、お前次第なんだからとっとと決めろ。部屋をいくつ取るかとか…」

そこまで言って中也さんは突然口を閉ざした。
言うのが恥ずかしいのか、ほんのりと耳を赤く染めている。

『……勿論一つに決まってますよ。それで、ベッドも一つあれば十分です♪』

中也さんの腕に抱き着いて、にこりと笑って全部言った。
小さい頃に戻ったように言えば、私だってちょっとは恥ずかしさを出せずに言えるから。

「ゲホッ、!!おまっ…もうちょい言葉を選んでっ……」

中也さんが噎せて何かを伝えようとしているが、生憎私には何が言いたかったのかよく分からなかった。

『言葉…同じベッドで二人で寝ます?』

こうやってストレートに言葉にするのは流石に恥ずかしかったので、中也さんの外套に顔が隠れるようにして、平生を装って言う。

中也さんは多分、これで何にも気付かずにいてくれるはず。
私が中也さんを男の人として見てるだなんて、思ってなんてないはずだから。

「だからそういう言い方をだな!?……っ、おい、なに隠れてやがる」

『わっ!?』

今までだったらそうだったはずだ。
なのに、なんで今回は私が隠れている事に気づいたの?

「蝶、お前…」

顔を覗き込んでこられたため、すぐに中也さんの外套を持って顔を隠した。

『み、ないで…下さい、っ……』
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