第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ
最近、ふと思う事がある。
中也さんしかあまり見ることがないだけであって、私と違って大人である広津さんや立原だって、私を女の子として見てくれている。
中也さんとは一緒にいすぎて…そして私がやはり年の離れた子供だから、そんな風には思ってもらえてはいないんだ。
「でも中也さん、蝶ちゃんの事あんな大事に…」
『大事にしてもらってるなんて分かってる。でも、どうしようもないでしょう?好きなんだもん…私だって、女の子として見てほしいんだもん。でも、それでわがままになっちゃって、中也さんに拒まれちゃったんだよ』
私を可愛いと言うカルマ君や、好きだと言った糸成君なんかを見ていると、どうしても思ってしまう。
なんでこんなに苦しくなるのに、中也さんじゃないと駄目なの?
『………私が、カルマ君とか糸成君の事を好きだったら、こんなに苦しく無かったのかな?中也さんの邪魔にならなくて、済んだのかな?』
「それだけ蝶ちゃんが今辛いってことは、それだけ中也さんの事が好きってことだよ。そんなに誰かの事を一途に想える人なんて普通いないし、すごい事だと俺は思う」
カルマ君はでも、と続けて
「こんなに可愛い蝶ちゃんにこんだけ想ってもらえてんのに、それに気づきもしない中也さんにちょっと怒りたくなるなあ俺。ねえ蝶ちゃん、ちょっと提案あるんだけど」
と、いたずら心を内に秘めたような、とても爽やかで胡散臭い笑みをこちらに見せた。
この子、中也さんに何するつもりだ。
『な、何。中也さんに酷いことするつもりなら許さないけど』
「確かに中也さんにはちょっと酷いことするかもだけど、お灸を据えるにはいい機械だと思うよ。典型的だけど、中也さんは蝶ちゃんの事特別に想ってるだろうし、それに蝶ちゃんにはあんな性格だから効果はすごいと思うけど」
『お灸とか…中也さんが私を特別にかあ、そうだといいけどね』
想ってるよ、とやけに真剣な目でカルマ君に言われ、何も言えなくなった。
「まあこれは蝶ちゃんが実行出来るかどうかにもかかってるんだけどね?頑張ってやってみる価値はあるはずだよ」
耳打ちで伝えられたカルマ君の提案は、よく聞く内容なだけに想像がしやすく、とても私には出来ないと思わせるようなものだった。
『………でも、それでまた迷惑かけないかな』
「蝶ちゃんはもっとわがまま言うべきだよ。女の子の特権だから」
