第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ
「ねえ蝶ちゃん。俺は別に嫌なわけじゃないんだけどさ?いつまでくっついてる感じなのこれ」
私に腕をまわしたまま、カルマ君が顔を覗きこもうとしながら遂に口を開いた。
『こっち見ないで、見たら蹴り飛ばすよ』
「んな無茶な…」
表情筋がうまく働いてくれないせいで、とても人に見せられるような顔じゃない。
顔は熱いし、何よりさっきあんな事をしてきたカルマ君本人と顔なんか合わせられない。
『元々そっちのせいでしょ』
「え、ツボだったでしょ?触られたかったんじゃないの?」
『だ、誰があんなとこ…ひっ!!?』
「ほら、触られただけでそんな声出しちゃって」
流石にもう前側を触るのはやめたのか、触れるか触れないかという絶妙な軽さで項に刺激が与えられる。
『そ、な…カルマ君のせ、いっ…んん、っ!わ、私これ嫌い…やだ、ぁっ…』
必死に顔を隠して、彼の胸にしがみついて懇願するも、さっきからこんなやり取りを繰り返してばっかりだ。
「やだって言っても、可愛い反応してくれるんだもん。やめたくなくなるのも仕方ないよね」
『は、え…?っん!?』
可愛い、やめたくない。
カルマ君から信じられない言葉を次々と聞かされ、それを聞こうとしたが彼の指によって阻まれる。
どこをどう見てそう思うのかは分からないけど、そう言ってもらって嬉しくならない女の子なんているだろうか。
『あ、やっ…ん、ダメ…っ』
「!…どうしたの、なんか余計敏感になってない?」
カルマ君の手がピタリと止まる。
『変、変に、なる……そんな事言われないし、っん、…何か、恥ずかしいのに嬉しくなって、そしたらなんかっひあ、っ!!』
「……可愛いよ、蝶ちゃんは。それにしても、そんな事言われないって、また中也さん?」
最後に大きくひと撫でされて、カルマ君は手を私の首から離した。
『ん…私やっぱりまだ子供だから。中也さんにくっついてたいってあんまり言えないし……言ったら、やっぱり迷惑かけちゃったし』
中也さんは優しいから、私を無理に引きはがせなかったんだ。
それを分かっているから、余計にあの言葉が耳に残る。
『いい加減にしろって、言われちゃった』
「蝶ちゃん、それは多分、中也さんが一人で恥ずかしがってつい言っちゃってただけでっ」
『だって…だって、中也さんに拒まれた。……こんなこと今まで一回もなかったのに』
