第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ
ぽつりと思った事をそのまま漏らせば、その場の全員が大きく溜息を吐いた。
いやまて、なんで烏間さんまで溜息吐いてんだよ。
「あんた、ほんっとに何も分かってないのね!?蝶はあんたにお願い事するのも、手繋ぐのも抱き締めんのも、全部全部本当はすっごい恥ずかしいと思ってんの!分かる!?」
胸がやけにでかいイリーナとかいう女が力説し始める。
「はあ?あいつは元々あんな感じだったし、俺に懐いてるからスキンシップが多めなんだろ」
「あー…中原さん、その、懐いてるっていうのは合ってると思います。でも蝶ちゃんみたいな本当に男の子とかに慣れてないような子が、中原さんみたいにかっこいい人にスキンシップなんて、したいと思っても相当な勇気がいるものですよ」
潮田が丁寧に説明する。
そして中々説得力もある。
「お、俺を煽てたってなんもねえぞ?…まあ確かにあいつは、今時珍しいくれえに男慣れはしてねえわな。つっても全然恥ずかしがってるような様子なんか感じられねえんだが」
「ああ、それなら例えば、さっき中也さんから抱き寄せてた時なんか分かりやすくなかったですか?相当恥ずかしそうにはしてましたけど、多分実はかなり嬉しかったはずですよ」
磯貝とはこの間の件もあって、こいつはかなり常識を弁えている人物だと分かっているから、これもすんなりと俺の中に入ってきた。
「あーあ、それでも気付いてもらえてなかったって事だよね。どう思う?中村ちゃん」
「あんだけ頑張ってアプローチしてる健気な女子が報われんのは悲しゅうてしゃあないわぁ…それでも中原さんがええんやろうから、それもまた健気な話よほんと」
「まあ、中原さんだからまだこの程度で思ってるけどさ。もしうちらの周りの奴らがこんな感じだったら野次が殴り飛ばしたくなるくらいには罪深い性格よねぇ?」
「「「うんうん」」」
殴り飛ばしたくなるくらいには、そしてそれにうんと言った顔がガチだった女共。
「………蝶も殴りたいと思ってんのか…ああもう、反抗期とかの方がまだマシだぜ。なんでもっと言わねえかなあ」
「いや、蝶ちゃんが中原さんの事殴るとか絶対しないと思いますけど」
「白石って仕事で抜ける事があるくらいで、基本すっげえ真面目だもんな。本当、もっとしたい事とか言ってもいいと思うけど…まああいつの頭ん中は中原さんでいっぱいだわな」
