第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ
「相っ変わらず見せつけてくれるわぁ、蝶ちゃんも中原さんも」
突然聞こえた中村ちゃんの声に、中也さんの体が大きくビクッと跳ねた。
『今私中也さん症候群かかってるから仕方ないよ。てなわけで諦めてね中也さん』
「まてまてまて!分かってんのかお前、今クラスの奴らも先生らも全員見てんだぞ!?」
『え、知ってますよそんなの。悪い虫が付かないように虫除けも兼ねて充電中です』
それでも控えめに力を入れて私に抵抗しようとする中也さん。
『…何ですか、皆が見てないところでならいいって言うんですか』
「そういうわけじゃなくてだな!?つか俺に悪い虫とか付くわけねえだろうが!!」
中也さんの言葉で腕に少し力が入る。
『付いたらやだ…』
「大体付くとすれば俺なんかよりもお前の方で…蝶?」
私の様子を見たクラスの子達は、おおよそ私が何を思っているのか見当がついたのだろう。
「中原さん、いいじゃないですか。俺ら別に全然気にしませんよ、どうぞ二人でいい感じにしちゃって下さいよ」
「そうそう、じゃないと蝶ちゃん妬いちゃいますよ?」
「あーあ、中也さんが蝶ちゃん泣かしたー」
口々に私の味方になる意見が聞こえる。
「いい感じとか妬くとか何言ってやがる手前ら!?つか聞こえてっからなカルマ!!蝶も蝶でいい加減に…」
『……はい』
流石に中也さんにここまで言われれば引き下がるしかない。
泣きはしないが、今から甘えたかったところだし、何よりも私が知らないところで中也さんが皆と仲良くなってたのだと今のやり取りを聞いていて思った。
困らせたくないけど、私の事しか考えられないようにして困らせたい。
私の知らないところで中也さんが遠くに行ってしまうような気がした。
このクラスにだって可愛い女の子がいっぱいいて、ただでさえ私はやきもちばっかり妬いちゃうのに。
大人しく中也さんから腕を離して、体を起こし、中也さんから離れる。
「あ、蝶ちゃん、なんなら俺のところにでも来る?中也さんほっといて俺と話しようよ、なぁんて____」
『カルマ君のとこか…悪くないかも?』
「「「えっ」」」
カルマ君の冗談に反応すれば、中也さんからも驚きの声が上がった。
そして何より言った本人が一番驚いている。
『何よ、自分から言ったんでしょう?行こ』
カルマ君の腕を引っ張って保健室から退室した。
