第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ
丸一日…確かに烏間先生はそう言った。
『え、丸一日って…今夕方ですし、さっき撃たれたってことじゃあ…』
「お前が撃たれたのは昨日だよ、昨日。それから全然目が覚めないし、あの人と先生らに任せて俺ら生徒は帰ったんだ」
「そうそう、んでもって今日来てみても全然様子は変わんねえし、仕方ないけどお前抜きで球技大会終わらせてきたってとこだよ」
杉野君と菅谷君が丁寧に説明してくれた。
『ええっと…え、今日球技大会……じゃなくて!!じゃあ先生方と中也さんに、ずっとここにいてもらっちゃったってこと!?』
「あ、ああ。中原さんから病院にだけは連れて行かないよう言われてな。それで目が覚めるまで待っていようとしたんだが、俺は今日も仕事があるだろうからと、夜は中原さんが見ててくれることになったんだ」
烏間先生は現場の責任者だから離れるわけにもいかないし、病院にだけは連れて行かないでくれと中也さんが言ったのは恐らく私の体質のせい。
それにしても私よ、中也さんにわざわざ東京まで来させておいてだらしなくも丸一日眠りこけてた挙句、中也さんを椅子で寝かせてしまっただなんて!?
『ああああ何やってんの私の馬鹿ああ!!!』
「白石さん…!?」
周りの目も気にせず、今度は全速力で保健室へと戻る。
そしてまだ寝ている中也さんを、人が駆け付けてくる前に能力で私が元いたベッドに横になるよう移動させて、中也さんの外套と私のブレザーの上から布団を掛けた。
手袋越しに手を握ってみると、ひんやりしている事が分かる。
ごめんね中也さん、こんなに寒い思いをさせてしまって。
布団の中で手を握り、中也さんの胸の上に布団越しに頭を乗せて、何度も何度も謝った。
『ごめんね中也さん…ごめんね……っ…!!』
寒かったよね、驚いたよね、心配したよね。
こんなに体冷やして…どうせ前原君から連絡受けて、また焦って急いで来てくれちゃったんでしょう?
でも中也さんに迷惑かけたんだけどね、そう考えると、悪いことばっかり考えちゃう私の頭は、なんだか嬉しくもなっちゃうの。
『……来てくれてありがとう…』
手を握っていない方の腕を中也さんの体に回して、布団の上から抱きしめた。
「………馬鹿、嬉しいんなら謝んなよ。俺はお前に謝られんの、嫌いっつったろ」
すると聞こえた愛しい声。
『え、中也さん!?起きてっ…』
