第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ
そして糸成君を担ぎ上げ、糸成君の支えを失い、私の体は床に倒れた。
「蝶ちゃん!!」
「白石!!」
何人かの子が駆け寄ってきてくれた。
でもだめ、あの人からはなんだか危険な香りがするの。
糸成君を、行かせちゃダメ…
「それにシロさん、貴方にも聞きたいことが山ほどある」
「嫌だね、帰るよ」
殺せんせーがシロさんの肩を掴んだと同時に、先生の触手が破壊された。
「なっ…」
「対先生物質で出来たローブなんだ。君は私に触手一本触れられない…心配せずともまたすぐに復学させるよ、殺せんせー。責任もって私が家庭教師を務めた上で」
シロさんが離れようと反対側を向く。
『待って…下さい』
連れて行っちゃダメだよ、糸成君を…私の事を好きだと言ってくれた彼を、危険な目に遭わせるのはやめて。
「おや、かなり強力な麻酔銃だったはずなんだが。それにしても君にはすまないことをした、出来ることなら何でも聞こう」
『なら、糸成君を連れて行かないで下さい。…貴方からは、なんだか危険な香りがします』
周りの皆や糸成君が驚いて私を見る。
「すまないが、それは出来そうにないな…そして君は恐らく強い。力づくでも糸成を引き止めることが出来るだろう。が、」
「!やめろ!!」
シロさんは袖の中に隠していた銃を私の頭にあてがう。
前原君と磯貝君が私を庇うようにして前に入り、意外にも糸成君がシロさんに抵抗をしてくれた。
「ほう。やはり触手が本能となって根付いているのか…じゃあ糸成、この子には何もしないから、大人しく一緒に帰ってくれるね?」
「…ああ」
『だ、ダメだよ!糸成君、その人について行っちゃ…っ、!?』
銃声が響き、二発目を撃たれたんだと、痛みで理解した。
「なっ、俺は大人しく…」
「今のは正当防衛だよ。私に銃を向ける気だっただろうからね」
今度は烏間先生が私の近くにしゃがみ込んで、私の容態を確認する。
その間殺せんせーがシロさんを引き止めようとするも、シロさんは糸成君を連れて出て行ってしまった。
糸成君を、連れていかれてしまった。
『ごめ、なさ…』
意識が強制的に奪われてしまい、もう周りの声に反応が出来そうにない。
「蝶ちゃん!?烏間先生、蝶ちゃんが!!」
「恐らく麻酔銃のせいだろう。奴は強力なものを撃ったと言っていたが、それを二回も…保健室へ連れて行く。」
