第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ
入ってきた白装束の人物は突然手品で鳩を出し、陽気そうな口調で入ってくる。
「ははは、驚かせてしまったかな。私は転校生の保護者だよ。真っ白な格好をしているから、シロとでも呼んでくれ」
シロと名乗る人物の声で、その人が男であると認識した。
殺せんせーは余程驚いたのか、液化して自分の身を守る姿勢に徹していた。
「いきなりあんな格好で入ってきて手品したら、誰だってびっくりするよねぇ…」
潮田君の言う通りだとは思ったが、気分の悪い私にとっては驚きも何もなかった。
少しクラスを見渡してから、転校生は少し変わった性格をしているということで自分が直に紹介するというシロさん。
「入っておいで」
シロさんが合図してから少し間を置いて、突然背後の壁が破壊された。
何事かと思って咄嗟に席を立ち、飛び散ってくる壁の破片を全て実弾を使って破壊し、被害が出ないようにする。
壁から誰かが入ってくる気配はするし、なんだか嫌な予感がするものの、体に上手く力が入らなくて腰が抜け、床にへたり込む。
「蝶ちゃん!?大丈夫なの!?」
『ん、ちょっと腰が抜けちゃっただけだから…心配かけてごめんね』
私の容態を知るカルマ君と、朝からちらちらと私の様子を伺っていた寺坂君は私を心配した様子だった。
「俺は勝った。この教室の壁より強い事が証明された」
「「「いや、ドアから入れよ!!」」」
クラス中の突っ込みが入るも、変わらぬ様子で寺坂君とカルマ君の間に用意された席へと歩く転校生。
「それだけでいい、それだけでいい…」
なんかまた変なのが来た、とざわつく皆。
「強いやつだって聞いてたらまた変なのが出てきて…ほら、殺せんせーだってリアクションに困ってるぜ」
「怒るでも驚くでもなく…なんだその中途半端な顔はっ」
殺せんせーの顔は見たかったが、相当変な顔をしていたらしい。
「堀部糸成だ、名前で呼んであげてください」
シロさんから紹介された転校生の名前を聞いて、カルマ君が最初に糸成君に話しかけた。
「ねえ糸成君、外今すっごい雨が降ってるんだけど…なんで手ぶらで入ってきたのに、一滴たりとも濡れてないの?」
「…お前は恐らくこのクラスでほぼ一番に強い。」
転校生がカルマ君の頭に手を置いて、言った。
「けど安心しろ。俺より弱いから、俺はお前を殺さない」
この子は何を言ってるの…?
