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第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ


当時もっと小さな子供だった私が特別付きとはいえ、ポートマフィアの幹部という地位にいたのは主にこの能力のおかげであった。
後は自分の身体能力と狙撃術と、まだその頃はそこまで強力ではなかったけれど格闘術。

実は私がそうなったのは首領が森さんに交代したすぐ後での事で、私に殺しをやめさせるためにそうしたらしい。

そこら辺の事情は首領も話さずにいてくれて、ポートマフィアが横浜の暗部に根を張る組織である事や、私が小さい頃に殺しをしていた事を話してくれた。

改まって言いにくかった内容なだけに、話してもらえて本当に助かった。

「とまあ、そんな感じかな……でも驚いたね、君達のような一般の子がこんな話を聞いても動じないだなんて」

「ああ、殺し屋なら、現役の人達とよく会うし。それに、蝶ちゃんは人の命を誰よりも重んじるような性格だから」

「そ、そうそう!それに何よりいい奴ですから!」

あんな変わった教室で生活をしていれば、気心の知れた殺し屋くらいなら、怖くはなくなるものなのかな。
それにしても、いい奴なんて言ってもらえるのは照れる。
前原君にそう思えてもらってただなんて想像もしてなかった。

「ポートマフィアや探偵社にいなかった時期に何があったのかも知りましたし…これからは胸を張って蝶ちゃんに味方して、守れるよ。俺達じゃ頼りないかもしれないけど」

『そんな事ない!私、二人が味方になろうとしてくれたって聞いただけでも救われたよ?本来なら護衛役の私が言うのはおかしいかもなんだけど…………その、頼りにしてます』

磯貝君…そして前原君、カルマ君に改めて向き直って、ちょっと恥ずかしかったけど素直にそう言った。

三人とも私をちゃんと見てくれて、受け入れてくれて、助けになると言ってくれたから。

素直になれたのは良かったのだが、私は重大な事を忘れていた。

「ん?…蝶ちゃん、味方とか守るとかという言葉が聞こえたが、どういう事だい?」

それは、ここに首領がいた事。
首領は勿論、先程学校であった事や入学当初にただのボディーガードとクラスの子達に偽っている事は、横浜の人達には話していない。

特にとりたてて話すような事でもないかと思って何も言っていなかったのだが、首領に聞かれて嘘をつくわけにもいかない。

『大した事じゃありませんよ、大丈夫です』

少し心が痛みはするが、誤魔化した。
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