第26章 帰郷
『中也のご飯…中也の愛妻ご飯…♡』
「嫁はお前の方だけどな。味噌汁は流石に自分で飲め」
『飲ませてくれないの…?』
「朝から餓鬼もいんのにんなことできっかよ」
「「「二人きりならやるんだ…?」」」
絶品和朝食を食べながら、中也はみんなからの疑問に当たり前だろ?とキョトンとした顔で、当然のようにして言ってのける。
「どんな教育してるんですかいったい…?」
「ははは、やるなあお主…そのあたりは澪の理想のタイプじゃのう?これでもかという程に喜助を好いておるが、此奴は見ての通りスケベじゃから…」
「ちょっと夜一さん何言ってるの澪さんの前で!!?ボクは女の人達可愛いと思うけど澪さん至上主義で『中也さんの出し巻き卵〜♪』あっ、そんなに怒らないで澪ちゃん、ごめんって…」
言葉を被せてみせるとすぐに弱気になる喜助さん。
『デレデレするくらいならとっとと誰かと結婚でもして下さい』
「ボクは一途なんです!!!」
『それで結婚しなさそうな人あっちにも一人いたなぁそういえば…』
味噌汁を飲んでから、試しに携帯を開いてみる。
私の能力さえあれば回線を繋げることくらい造作もない。
困ったさんに電話をかけると、その人はすぐに電話に出た。
「やっほー蝶ちゃん!!君のマーク・トウェイン様だよ!!」
『やっほートウェインさん、中也の中原蝶ですよ~』
「ああもう、君のそういうところが好きだよほんと!結婚を前提に付き合ってください!」
『お断りです、とっとと別の人見つけてください』
繰り広げられる会話に冷や汗を流す周りとは対照的に、中也は最早驚きもしない。
「これで通算そろそろ半年…単純計算で百八十日」
『いじけるならその挨拶やめた方がいいと思うな、太宰さんみたいだから』
「あれとは一緒にしないでほしいかな…で、どうしたの?そこ……和室、?」
カメラをオンにしているせいで室内に違和感があったのだろう。
『うん、私の保護者の経営先兼自宅』
「へえ…ああ、こないだの」
察しの良さは流石だ。
「ちょっと澪ちゃん!?誰その人!?パパは許しませんよそんなの!!」
『喜助さんちょっと黙って、少なくとも喜助さんより中也寄りの人だからこの人』
「そろそろ許して澪ちゃん…ッ」
『トウェインさん、私今日あたりそっちに戻るから』