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第26章 帰郷


能力で一時的に封印を解除すれば、身体を解している藍染。

「この感覚も久しぶりだ…ふふ、酷い顔をし『触らないで』…仰せのままに」

『何が目的?一時的にだなんて』

「目的なんかないさ、ただの気分転換だ。……何、お前に返しておこうと思ってな」

言われたばかりで悪いが、少し触れさせてもらうぞ。

そう言ってから、藍染の手が私の存在を確かめるかのようにして肩に触れる。
ツ、と鎖骨をなぞってから顔を近づけてきて、そのまま耳元に口を寄せられればそろそろ私も限界が見えてくる。

「…怖がらないでくれ。難しい話だろうが、これは君にとって悪い話じゃあない……気付いてたか?君の魂魄の一部が失われていたこと」

『!!?…っぁ、…な、に…ッ』

唇が耳に直接触れて、腰を抜かすのに私の体を無理矢理腕で立たせる彼。

怖い…こんなの、怖いに決まってる。
もうあんなことにはならないはずでも、それでも身体が覚えてる。

「大事な大事な魂魄だ、私が君から奪い取っていた……“エゴ”を返してあげようと思ってね」

自分は自分以外の存在を理解するために、魂魄の一部から情報を得ていることもあった。
元々は自身の力の一部とするために奪っていた私の魂魄だったが、それを今更になって返すという。

信じられないその申し出に反論しかけたが、その余地もなく藍染は私の首元を唾液で濡らし、舌で柔らかくほぐしていく。

『ぁ、やめ…ッ…、あ、ぁ……っ』

「…敏感さに輪をかけて鋭敏になっているな?まあいい…少しは他人のことなど顧みずに生きた方が、散々な目に遭い続けてきたその身のためだと助言くらいはしておいてやろう…____」

『っ、!!?なんでそんなこ、ッ…〜〜〜〜〜っっ!!!?!!?』

囁かれた言葉に動揺すれば、首元に歯を立てられて、そのまま肉が貫かれて直接魂魄が流れ込んでくる。

エゴだと彼は言っていた…私のエゴ…?
それって、いったいどんな…?

「…封印を元に戻せ、もう用は済んだ。……何、お前は刀が恐ろしいだろうと思ってな、気を失わないようにしてやろうと思っただけだ」

へた、とその場に崩れ落ちれば、能力が解けて藍染の封印が元に戻る。

私は急いで扉を作って元の場所へと戻り、呼吸を整えようと頭を回す。

彼は…彼が、あの藍染惣右介が確かに私に…そして恐らく私だけに口にしたのだ。


____すまなかったな
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