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第15章 大切な人


中也さんに背負われた状態で本校舎を出ると、正門に謎の人だかりが出来ていた。
一体何の騒ぎなのかとそちらに寄ってみれば、見た事のある顔がちらほらと…

「ん?あ、来たかち……!!?蝶!?お前その脚どうした!!?」

「な…っ、白石の脚に固定具だと!?な、中原さんこれはいったい…」

「……手前ら目立つんだからこんなところでかたまってんじゃねえよ、どういう状況だこれは?」

立原と芥川さんの声が聞こえたかと思って顔を覗かせると、地面には縄で縛られた四人の男の人が転がされている。
所々怪我はしているように見えるものの、まあそこまでひどい怪我では無さそうに見える。

というか、縄で縛ってるあたり寧ろポートマフィア側が良い仕事してる風に見えるような…

「さっき全員捕らえ終わったところで、とりあえず蝶のいたテントをやった奴もいましたし、中原さんに報告が必要かと」

それに付け足して思ったのですが、と言葉を紡ぎかける芥川さん。
芥川さんはギロリと目を違う方へ向け、その視線の先にはやはりというか何というか、太宰さんと敦さんがいた。

「今中也は蝶ちゃんとイチャついてるから邪魔しない方がいいと思うよ~って教えてあげてたんだよ♡」

「手前…ッ、ああ、もうなんか疲れてきた……」

「因みに棒倒しの棒に細工をしたのもこの人達だとか…」

『あ、そうだったんだ?へえ、馬鹿な人達ね、喧嘩売る相手が私じゃなかったら殺せてたかもしれないのに』

「「「「ぐっ…!!?」」」」

あら、仲のいい人達。

なんて呑気に考えていたのも束の間、野次馬達は喋るのをやめない。

「見た?あの態度、足怪我してるくせしてよくあんな事言えるわよね」

「本当、それにこんな行事に男ばっかり引き連れて馬鹿みたい。親の顔が見てみたいわ」

「あんな子とつるむ方もつるむ方よね、普通に違和感とか無いのかしら…特にあの髪」

「武装探偵社だからかなんなのか知らないけど、昼間のやつだって化物みたいな力でさぁ…本当、」

“気味の悪い子”

『………行こ、中也さん。時間勿体ないし、早くケーキでも食べに…ち、中也さん?』

遠くで聞こえた声だったから、別にいいんじゃないかって。
バレないから大丈夫だって思ってた。

けど、聞こえた声の方を見れば、怯えたような目で震える女子生徒達と…そちらに目を向けるE組の皆がそこにいた。
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