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第14章 わからない人


『……もういい?』

「いいけど残すんなら俺は何も『も、もう無理』…ここまで食ったんなら後少しだろうが」

『だって最近こんな量食べてなくて…………?すみません、電話出ますね』

突如震動した携帯を手に取って、中也さんから了承の表情を読み取ってからそれを取る……までは良かった。

『もしも「もしもし蝶ちゃん!!!グッドモーーーニンッッッ!!心中しないかい!!」お一人でどうぞー、ていうか朝から電話とかどうしたんです?私に中也さんタイムを割かせてまで言いたい事なんてよっぽどの事なんでしょうね?』

「何!!?今中也といるのかい!?どこに!!?」

『中也さんの家』

「もう戻れたの!!?大丈夫だった!?泣いたり一人で色々と溜め込んだりしていないかい!?」

してませんって、と軽くあしらいつつ中也さんの方を恐る恐る見る。
するとやはりと言うべきかなんというか…物凄い形相で青筋を浮かべ、ピクピクと筋肉を引き攣らせて口角が上がっている中也さん。

わあ、タイミング最悪すぎるね、これわざとじゃないの太宰さん?
ていうか切っとけばよかったなこれじゃ、太宰さんだし。

「それならいいけど………いや、蝶ちゃんさ?実はもう犯人に検討ついてるんじゃないかと思って」

『!…ついてますよ?もう後は「今日にでも実行するつもりでしょ」正確すぎて気持ち悪いんで切ってもいいですか?』

当然ダメだよとおちゃらけたように返される。
今日するのに何か問題でもあるのだろうか?

「貸せ、蝶。俺が始末してやるから」

『え!?あ、あの中也さ…ッ』

「蝶ちゃん、森さんからこちらに、君の話は私にだけ伝えられている……中也には話せているのかい、君の命が後半年無いかもしれないって事」

「…………は?手前、それどういう事だ糞青鯖」

「……え?待って、なんで中也が出てるわけ!?」

携帯を取り上げられたのと同時に太宰さんの声が中也さんにまで伝わってしまった。
声は抑えられていたものの、距離が距離だったため聞こえてしまった。

なんで今このタイミングでバレちゃうの。

「手前が蝶に気持ち悪ぃ挙句に執拗い無駄な誘いばっかかけてやがっから切ってやろうとしたところだ……が、今の話、どういう事だよ」

中也さんは私を一度見据えてから、すぐに太宰さんとの電話に集中し始める。

『ちょ、太宰さんその話は……』
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