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第14章 わからない人


『や、だ…やだ……行かないで…』

「お前、明らかに様子が…!?」

パチ、という音とともにパッと照明が点灯し、部屋に明るさが戻ってくる。
過呼吸になりかけていた呼吸もなんとかそれによって深いものにでき、中也さんの姿も見えてなんとかまだ大丈夫だ。

電気がついた途端に私を見た中也さんは目を見開かせ、すぐさま私の目の前にしゃがみ込む。

「どっか痛ぇのか!?壁にでも打ったか…足か!?」

『違…くて……』

「痛ぇわけじゃねえんならなんでそんなパニックみてえな………!!…お前まさか暗所恐怖症か何かか」

『………ん…嫌』

「かなり悪い事したなこれは…大丈夫だぞ、ちゃんといるから」

一瞬躊躇ったような手つきだったものの、すぐに私を抱きしめてよしよしと背中を大きくゆっくり擦る中也さんの手に、しばらく経ってからようやく落ち着きを取り戻してきて、息も切れなくなってくる。

『ちゅ…やさん……』

「どうした、まだ怖ぇだろ。気遣う必要ねえから好きなだけこうしてればいい……本当に、引き続きすまねえ…情けねえことばかりして」

『…それは仕方ない、から……いてくれるなら、いい』

「……掴まっとけ、とりあえずベッド運ぶ。照明はベッドライト点けてれば大丈夫そうか?」

中也さんの腕に抱かれたまま抱えられ、中也さんの胸に顔を埋めながらコクリと頷いた。

するとそのまま中也さんは寝室に歩いていき、ベッドライトを点けてから私をベッドにそっとおろす。
しかしここで私が離れないため、中也さんの腕に抱えられたままベッドの上で座る事に。

いつも思うけどこんな無理のある姿勢でいられるのこの人ぐらいだよなぁ、他の人なら多分無理。

『お、重く「ねえよ阿呆、寧ろもっと肉付けろお前は。一箇所だけに養分が集中しすぎてんだろそれ」……嫌?』

「嫌なわけがな……お前そこ気にしてんのかよ!?」

『…………邪魔』

「邪魔とか言うんじゃねえ、無ぇ奴に怒られんぞお前!?俺は見たわけでもねえからあれだがどう考えてもいいもんだろそいつは!?」

『……単純すぎ。あーあ、これだから男のひ…ッ?……あ、の…っ??』

突如、私から顔を逸らして更に抱きしめる腕に力を入れた中也さん。
流石に落ち着いてもきた上に、恥ずかしいしドキドキする。

「…悪い、こうしてんのがどうも居心地がいいみたいなんだ俺は」
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