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第10章 名前を呼んで


中也さんはソラさんから避難してきたのか抜け出してきたのかなんなのか、ベッドの方へと歩み寄ってきた。

「なあ蝶?…ち、蝶さん?」

『うるさい、静かにしてください。いいじゃないですか抱擁でもなんでも交わしてれば。今ならなんにも見ないですしなんでもし放題ですよ』

「お前……ああ、どうしろってんだ…んな事言ってもお前、そんな事されたら嫌だろうが」

『…したかったらすればいいじゃないですか。とりあえず私暫くここでこうしてますし、勝手ですけど寝かせてください、今日はもうなんか疲れました』

不貞寝するように枕に顔を埋めて、早くどっかに行ってよというように膝を曲げて拗ねる。

身体は勿論だけれど、もう色々とどっと疲れた。
こんな人と中也さんがいつもいるだなんて考えただけでも胃に穴が空きそうだ…まあ空いたところで?どうせすぐに塞がるのだからいいのだけれど。

「疲れたって…!……蝶、お前ちょっと仰向けんなれ」

『え?仰向けってまたなんで「いいから」…なんなんですか、もう……ッ、!?』

中也さんの声に従って身体を仰向けにすれば、ベッドの横でしゃがみ込んだ中也さんが、タイツの上から私の片脚を上にグ、と持ち上げる。

いきなり触れられた上に上に持ち上げられて、ホットパンツを履いているとはいえ流石に恥ずかしくなってすぐさま上体を起こした。

『ちょ、ッ!?いきなり何して…っひ、ぅ……ッ』

つま先にキスを落とされたかと思うと、そのまま唇が優しく甲を滑っていって、脛まで移動する。
どうしようもなく身体がビクビク反応して、挙句持ち上げられた脚が震え始めた。

やばい、こっちの脚…早く中也さんから離さないと…___

「……お前、こっちの脚使ってたろ」

中也さんから図星を刺されてギクリとする。

持ち上げられているのはまだ治りきってはいない脚。
今はリハビリ中のような状態で、ソラさんの手からナイフを蹴り飛ばした時に、思いっきりこちらの脚を使って蹴り飛ばしてしまったのだ。

『ハ、ァッ……そ、それがな…ひゃ、ッ!!?』

頬をガッと手で掴まれる…かと思って目を瞑れば、いつものように優しくそこに手を添えられた。
それにゆっくりと目を開けて中也さんの顔を見ると、少し辛そうに瞳が揺れているのが目に映る。

「…そのまま外、歩き回ってたんだろ?……無理、してくれてんじゃねえよ」
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