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パパはニュースキャスター【気象系】

第8章 お正月 <双子6歳>



「どうした?智、和?」

雅紀と潤を手招きする二人に一足先に近づいた潤が聞く。


「ねぇーねぇー潤くんこれ見て!」

和也が何かを指差している。

「これさ、あっちにもこっちにもあるの。
 なんてかいてあるの?これ」

智も同じように指差している。

二人の指先にあるのはベンチ。

先ほどまで潤たちが座っていたベンチとなんら変わりがない。

「ん?なになに?これ?」

よく盛るとベンチの背もたれの部分に金属のプレートが貼付けられていた。

「あぁ…なるほどね」

プレートの内容を読んだ潤が納得したように頷く。

「ちょっと待って…」

そのまま隣に置いてあるベンチも見る。
同じようなプレートが嵌めてあるベンチ。

「ふたりともおいで」

潤が智と和也を呼ぶと先ほどの二人のようにプレートを指差した。

「あれはね、メッセージが書いてあるの。
 この場所が好きだった人が亡くなってね、その思い出を残すためにこのベンチを寄付したんだって。

 ほかのベンチにも同じようにその人の思い出やどんな人だったかって言うことがね短く刻まれてるみたいだよ」

潤はプレートの中身を読みながら二人に説明した。

「ふーん、そうなんだ。
 この場所が好きな人がいたんだね」

「大事な思い出の場所なんだね…。なんか素敵だね」

和也と智が柔らかく笑いながらベンチを見る。

「お父さんとおかあさんの思い出の場所って…どこなんだろうね?」

ぽつりと智が言う。

「日本にもこういうベンチがあればいいのにね?そしたらみんなやさしくなれるのに…」

和也の一言がなんとなく心にささった。



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