第8章 お正月 <双子6歳>
博物館とはいえ午前中に行った交通博物館とでは規模が余りに違いすぎて案外あっさりと見学を終えてしまった6人。
見学後はなんとなくお土産をみようという雰囲気になって併設のショップに入った。
そこであるものを見つけた和也。
ここぞとばかりに翔たちにねだった。
「パパ、僕、これが欲しいの!」
そう言って指差した先にはシャーロックホームズの衣装があった。
但しその衣装は明らかに小さい。
子供用の衣装のようだ。
「和?どうしたの?これが欲しいの?どうして?」
「だってかっこいいじゃん!これ着たいの!これ着て探偵ごっこするの!」
翔に一生懸命訴える和也。
それを見守る4人。
「いいんじゃない?さとはぬいぐるみ買ったわけだし、和がそれ、欲しいなら、ね?」
「でもさ、なんでホームズなの?和」
雅紀が不思議そうに聞く。
「あっ!わかった!」
和也が答える前に智が大きな声をあげた。
「ん?智、なにがわかったの?」
潤が智の顔を見ながら聞くと、智は徐に説明しはじめた。
曰く、最近テレビでホームズの格好をしているCMを見たらしい。
そのCMに出演しているアイドルが和也に似ていると保育園で女の子たちが言ってるらしい。
それを聴いて翔たちは妙に納得した。
「和、これが本当に欲しいの?」
最終確認のように聞く翔。
それに大きく頷く和也。
「わかったよ。じゃぁこれ、買おうね?」
和也は翔と共に会計に向かった。