第18章 Will never let you go…
櫻井side
抱きしめた体の小ささは
あの頃を思い出させる。
でも…俺たちはあの頃とは違うから。
食べ終わった3人もリビングにやってきて
それぞれ思い思いに座った。
M:「智さん?紅茶煎れてきたよ?
ここに置くね?」
潤が湯気の上がるマグカップを
ローテーブルに置く。
「紅茶なんてあったんだ。
智くん、案外、用意がいいんだね?」
まだ越してきてそんなに経ってない
部屋にあるとは思わなかった。
だからそのまま素直に言ってしまった。
A:「翔ちゃん、それ、
おれが貰ってきたの」
雅紀が何でもないように言う。
「あっ、そうなんだ。ごめん、
ちょっとびっくりしたからさ」
A:「いいの、もともと大ちゃんに
渡すつもりで預かっただけだから」
M:「そう聞いたから勝手に使っちゃった。
智さん、ごめんね?」
O:「ううん、平気。ありがとうね?」
小さな声で智くんが二人の会話に加わる。
N:「で、誰から貰ったの?それ」
和が話を戻すように聞くと
意外な名前が雅紀の口から出た。
「それって…」
智くんのいたホテルを教えてくれた
その人の名前。
A:「うんそう…あの人」
智くんだけが不思議そうな顔をしている。
それもそうだよな…。
N:「あのね…あの人が
智のいるホテルを教えてくれたの」
M:「智さんさ…ホテルにいる間に…」
潤が言い辛そうに息を飲んだ。
潤が言おうとしていることが
わかったから…。
潤に視線を送った。