第17章 Rolling Days
大野side
もう少し…
そう…そのまま…底まで…。
なのに…
突然、光が瞼越しに広がる…。
見えていたはずの暗闇の底から
急に引き離される…。
降り注いでいたはずの冷たい水がとまった。
大きな存在に包まれる感覚…。
なに?何がおこったの?
S:「智くん?智くん!わかる?」
翔ちゃんの声?
そんなわけ…ないよ…。
だってここにはおいら一人…。
おいらはここから
出ちゃいけないんだから…。
S:「なにやってんの!
こんなことして!
身体冷えきってるじゃん!」
また聞こえた…。
翔ちゃん…怒ってる?
「翔ちゃん?なんで…いるの?」
うっすら目を開けると…
悲しそうな翔ちゃんの顔。
やっぱりおいら、いないほうがいい…。
もう一度目を閉じたらきっと…
あの闇に沈める…はず…。
なのに…
冷えた体に温かいものが降り注ぐ…。
おいらを縛ってるはずの戒めが
少しずつ解かれる…。
なんで?なんで?なんで?
おいらは罰せられないといけないんだよ?
全ての枷が外されて…
温かいものが背中を往き来する。
翔ちゃんの手?
ダメだよ…そんなことしたら…。
翔ちゃんにまでおいらの罪がうつるよ?
止めたいのに…
体が動かない…。
声も上手く出せない。
ただ、震えることしか…出来なかった。