第17章 Rolling Days
大野side
気がついたときには新聞各紙の
記者さんたちに囲まれてた。
ちらほらと顔馴染みの記者さんや
ライターさんもいた気がする。
耳を打つ記者さんからの質問。
昨日、専務に叱られた後に
マネージャーから渡された台本通り…。
答えも台本に載ってた。
その通り喋れば良かったんだろうけど…
その通り喋らなかった。
どうせ台本通りでもそうじゃなくても
バッシングされるのはさすがにわかってる。
ならば…。
なかば自棄だった。
最初は台本通り話した。
「写真に載っていた人は友人の一人です」
嘘…友人なんかじゃない…。
ようやく気が付いたけどおいらは…
単なる金蔓だっただけ。
「同棲という事実は一切なく、
お付き合いもしていません」
当たり前だ…。
おいらの本当の家はマンションじゃない…。
マンションにはあいつが居座ってただけ。
おいらが本当に好きなのは…
あいつじゃない。
浮かぶのはいつもおいらの側にいてくれる
大切な4人…。
決して声には出せない本音。
心の中で口とは別のことを喋る。
目の前のカメラを見ているはずなのに
見えているのは…なんだろう?
真実と虚構が混ざって…
どれが本当かわからなくなる…。
助けて…。
声にならない声。
絶対に表に出してはいけない声…。
だって…おいらが悪いんだから…。
とにかくちゃんと…謝らなきゃ。
少なくともおいらがやったことは…
きちんと…謝罪…しなくちゃ…いけない。