第12章 縮まる距離、溢れ出す想い【おそ松】
夕暮れの道を、おそ松くんと二人で歩く。
「…なぁ」
ふと、おそ松くんが声をかけてきた。
「今日、楽しかった?」
表情はいつもと変わらないけれど、ほんの少しだけ、不安そうな声。
「うん、すごく楽しかったよ」
本心を伝えると、おそ松くんは、
「本当に?よかったぁ〜、つまらなかったーなんて言われたら俺ショックで死んじゃうとこだったよ」
と、いつものように明るく笑う。
「ふふ、なにそれ」
「いやほんとだよ?俺さ、すっげー心配だったんだぜ」
「え?」
「女の子ってどんな物が好きなのかとか、デートってどんな場所がいいのかとか、知らないことだらけでさ。右も左も分からなかったんだよ。だから昨夜のうちに恥を忍んで我が兄弟唯一のリア充もどきにいろいろ聞いたはいいものの、あいつ他人事だからって説明が雑すぎてさぁ…」
「り、リア充もどき?」
「はっ!」
おそ松くんが、しまった!という顔をする。
「と、とにかく、君が楽しんでくれたなら何より!あははは…」
?歯切れが悪いけれど、まぁいいか。