第10章 衝動【カラ松、チョロ松】
む?あれは…
銭湯を過ぎた辺りで、一人の女性が向こうから歩いてくるのが目に留まる。あの姿はもしかして、絵菜だろうか?
彼女も俺に気付いたのか、少しずつこちらに向かってくる。
「カラ松くん!偶然だね、おはよう!」
「あ、ああ、おは…」
は!いけない、あまりにも自然な流れで挨拶をされたものだから、つい素を出してしまいそうになった。仕切り直し仕切り直し…。
「ふっ…グッモーニン、My angel。こんなところで出会うなんて、まさに運命を感じないか?」
「ランニングしてるの?健康的だねー」
「そ、そうか?」
「うん!」
絵菜…君までいつの間にスルースキルを習得したんだ…しかし笑顔がcuteだから大丈夫だ、問題ない。
「絵菜は今から銭湯か?」
「そうだよ。実は今日、お昼に地元の友達に会うの。すごく久しぶりだから楽しみなんだ」
地元の友達…なるほど、そういうこともあるか。彼女だって年頃の女性、同性同士の方が気兼ねなく話せることもあるだろう。
「そうなのか。ゆっくり過ごせるといいな」
「ありがとう。…?カラ松くん、その頬の傷、どうしたの?」
「頬?」