My important place【D.Gray-man】
第37章 6/6Birthday(番外編)
「…うん。勿論」
驚いて俺を見ていた顔が、不意に綻ぶ。
嬉しそうに笑う顔。
「言ったでしょ、私はユウと一緒に生きていたいって」
その口から発せられる思いに躊躇はない。
すんなりと吐き出される雪の本音。
「私にとって両親は譲れないものだけど……ユウもね、そうだから。…私にとって譲れない、大切な人」
トク、と胸が鳴る。
まっさらな想いは俺の胸に呆気なく落ちて、浸透するように広がっていく。
温かい何か。
それはあっという間に俺の心を覆い尽して、どうしようもない想いを溢れさせた。
「…奇遇だな」
「え?」
上から握った手に少しだけ、力を込める。
「俺もだ」
短く呟いて、反応を待たずに顔を寄せる。
ピンボケする直前に見えた雪の目は、丸く見開いていた。
雨で少し冷えた唇に、自分のそれを重ねる。
どうしようもなく溢れる想いに、どうしようもなく触れずにはいられなかった。
どうしようもなく感じたものは、上手く言葉では言えない。
ただ、心を覆う程の強い想いだった。