• テキストサイズ

My important place【D.Gray-man】

第37章 6/6Birthday(番外編)



「形なんざ、腹に入れば全部同じだろ。…これなら断然食える」

「本当?」


 もう一つ、ケーキの欠片を口に放る。
 するとまるでガキみたいに、嬉しそうな笑みを浮かべる雪にまた、むず痒さを感じた。

 どこか首元がこそばゆい、そんな感覚。

 望んでこの体に生まれた訳じゃない。
 そんな日を"おめでとう"だなんて言われて、嬉しいと思ったことはなかった。










"はっぴーばーすでぃ、ユウ"










 ……ああ、そういやあれだけは違ったな。

 初めてこの体で目覚めた時に、真っ先に"おめでとう"と祝ってくれたアルマ。
 目の前でにこにこと笑うアルマが誰で、なんでそんなことを言われたのか。
 全くわからない頭を抱えたまま、でも不思議とあいつの言葉をすんなりと受け入れていた。


「…雪」

「うん?」


 …それと同じだ。

 誕生日なんてめでたいと思ったことはない。
 今でだって、そんな感情すんなりと受け入れられない。
 ……ただ、こうして皮膚の薄い肌がこそばゆさを感じるような、そんな感覚を貰えるなら。
 こうして雪の想いを形にして貰えるんなら。


「…これ、来年も作れよ」


 こんな日があっても、悪くはないなと思った。















/ 2655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp