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My important place【D.Gray-man】

第37章 6/6Birthday(番外編)



 ケーキの入った箱を開ける。
 雪の予想通り、それは見るも無残に形は崩れ落ちていた。
 別の包装紙を開ければ、AKUMAの刃にやられたんだろう。
 出てきたのはすっぱりと切れてしまった、中途半端な長さの髪紐だった。

 どちらも確かに、人にやるもんとしては使えない。
 …でも、


「髪を結うには充分だ。使えんだろ」


 これくらいの長さなら、充分活用できる。


「え、それ使うのっ?」

「なんだ、文句あんのか」

「…いや、ない、けど…って! ストップストップ!」


 崩れたケーキに手を伸ばす。
 粉々になった欠片を一つ取って口に運べば、慌てた雪が止めにかかった。

 んだよ邪魔すんな。


「煩ぇな、大声出すな人が来んだろ」

「食べた…!」

「当たり前だろ」


 その手に止められる前に欠片を口に放り込めば、雪の目は丸くなった。
 なんだよ、食いもんを食って何が悪い。

 …つーか、


「…甘くねぇ」


 これ本当にケーキか?


「……材料間違えてねぇかコレ」

「えっ」


 思わず呟けば、慌てた雪が崩れたケーキの欠片を一口頬張る。


「むぐ……?…ううん、大丈夫。こういう味で作ったから」


 こういう味って…一切甘くないのに、こんなケーキあんのか。


「ユウ、甘いの苦手だから…これなら食べられるかなって。ケークサレって料理なんだって。ジェリーさんに教わって、色々材料合わせてオリジナルレシピを作ったの。これ、そば粉が入ってるんだよ」


 そのケーなんとやらの説明をする雪は、控えめだけど誇らしげに表情を綻ばせていた。


「最初は失敗もしたけど、これは今までで一番良い出来かも……味だけ見れば」


 …なんとなく合点がいった。こいつが、最近コソコソしてた理由。
 きちんとその口から説明は受けてないが、恐らくここ一週間の謎の余所余所しさは全部これが原因だったんだろう。

 俺へのプレゼントだったから、俺に知られたくなかったのか。

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