My important place【D.Gray-man】
第37章 6/6Birthday(番外編)
「………なんでバレたんだろう」
「あ? んだよ急に」
「いえ、なんでも」
任務説明を受けて、仕事時のファインダーのマントに袖を通して。目的地に向かう方舟ゲートを潜りながら、先を歩く背中を見る。
思わず呟いた声は聞こえていたようで、怪訝に振り返るその顔に即座に首を横に振った。
「ならさっさと来い。ちんたらしてんじゃねぇよ」
顎で促すように催促しながら、再び背中を向ける。
真っ黒な団服に包まれたその高い背を、こうして同じ任務で見るのは久しぶりな気がした。
そう、あの時迷いなくコムイ室長が同じ任務に当てたエクソシストは、まさかのユウその人だった。
フェイさんの候補には入ってなかったようで、抗議されたけど…"室長"として返答するコムイ室長には敵わず、あれこれと言い包められて今に至る。
室長、本気出せばちゃんとできる人なんだなぁ。
……。
…というか、なんでバレたんだろう。
私がユウ関連で任務を気にしてたこと。
ジェリーさんだって室長にははっきりそう告げてなかったのに…本当、色々と筒抜けな気がして恥ずかしくなる。
『任務もだけど、あっちもファイトよ雪ちゃんっ』
『くれぐれも仕事だからねー、羽目は外しちゃ駄目だよー』
笑顔で応援してくれたジェリーさんと、のほほんと見送ってくれた室長の言葉を思い出して、また少し恥ずかしくなる。
…もしかして私とユウが任務を別々にされるようになったのって、それが理由なのかなぁ。
仕事と私情を混合しちゃ駄目だし。
どこまで勘付いてるかわからないけど、私達の仲を知ってるなら上司として別々の任務に当てるのはわかる。
……だけど。
仕事だからって、気を引き締めなきゃって思うけど…でもやっぱり久しぶりだからか。
こうして団服姿のユウと一緒に歩くのは…少し、嬉しかった。
「おい、ちんたらすんなつってんだろ。その耳は節穴か」
「あ、ごめん」
色々と考え込んでると、再び振り返ったユウが眉間に皺を寄せて催促してくる。
慌てて駆け寄って隣に並べば、私を目で確認すると、ふいっと素っ気なく逸らされた。
…嬉しいのは嬉しいんだけど。
でも…昨日からなんか、ピリピリしてるように見えるのは…気の所為、なのかな…。