My important place【D.Gray-man】
第37章 6/6Birthday(番外編)
というかなんでそんな笑ってるんですか。
何その意味深な笑顔。
ジェリーさんは"今日は外せない用事がある"って言っただけなのに。
なんで何もかもわかったような顔で笑ってるんですか透視能力でもあるんですか。
「だからねコムたん、一日でいいから任務をずらしてあげて欲しいの。親友としてのお願いよ」
「ジェリぽんにそんなこと言われたら、聞いてあげるしかないね~」
「ま! 流石アタシの親友ね! 理解が早くて助かるわ!」
「あっははー、僕だってそこまで鬼じゃないヨ☆」
なんだろう…大の大人の男(一名はオカマさん)同士で、きゃっきゃしながらトークしてる。
体クネらせながらきゃっきゃトークしてる。
気持ち悪…げふん。
類は友を呼ぶって、こういうことを言うのかな。
「それじゃあ雪くんの任務は明日に引き延ばし──」
「なりません」
にやにやと嫌な笑顔を浮かべて告げるコムイ室長の言葉を遮ったのは、凛とした女性の声。
「…フェイく」
「駄目です」
「…だから乙女の悩みだっ」
「駄目です」
室長の言葉もジェリーさんの言葉もすっぱりと切り捨てるその人は、この場にいる誰よりも常識人なのかもしれない。
室長補佐役のブリジット・フェイさん。
「以前もそうやって無理に彼女を別任務に変えたでしょう。今度は引き延ばしとは何事ですか。ご冗談を」
鋭い目で室長を睨むように告げるその声は、ずばり正論を口にする。
そうですよね。
いくら室長が教団で一番偉い人だからって、私情込みで色々優遇させるのは駄目ですよね。
「彼女の任務は、ペルーでのイノセンスの調査と回収です。これは変更致しません」
「それなら、その任務を後日にずらして──」
「駄目です! あそこは世界遺産として登録されている場所です、調査できる日は前もって許可を頂いているんですから! こちらの独断でずらせません!」
世界遺産って…何処だろう。
任務内容に興味は湧いたけど、これはどうやらフェイさんの意見が通りそうだ。
ってことは、今日一日任務で潰れるかもしれない。
…ユウの誕生日、祝ってあげられないな…。