My important place【D.Gray-man】
第23章 2/14Valentine
神田らしい、少し遠回りするような言葉だったけど。
確かに私を認めてくれた言葉だった。
きっとファインダーとして。
ティエドール元帥に、神田に認められてるって教えて貰った時も嬉しかったけど。
直接神田の口から届いたそれに、あの時以上の何かがじんわりと私の胸の内を満たしていく。
「?…おい、なに突っ立ってんだよ」
自然と足を止めてしまっていた。
先を数歩進んだ所で止まった神田が振り返り、怪訝に声をかけてくる。
そんな姿にも、どうしようもなく口元が緩みそうになった。
「…うん」
小走りに駆け寄って、神田の隣に並ぶ。
「私、神田に近付けてるかな」
ファインダーとして、しっかり神田をサポートできるくらい。
「何言ってんだ」
見上げた顔は息をついたかと思うと、花瓶を抱えていない手が上がる。
「いるだろ、隣に」
さらりと、長い指の先が私の髪をほんの微かに撫でた。
撫でるという程でもない、本当に少しだけ掠める程度に。
え、と…それ、私が問いかけた意味とは違う気がするけど…うん。
「…そっか」
まぁ、いいや。
なんだか諸々、また顔が熱くなりそうだから。
下手に突っ込むのは止めておこう。
簡単に手を伸ばせば触れられる距離にある、神田の体。
見えない心の距離は、どこまで近付けたのかわからないけど。
今ならきっと。
手を伸ばせば、触れられるような気がした。