My important place【D.Gray-man】
第23章 2/14Valentine
「じゃあなんなんだよ」
「だから、なんでもないって。神田しつこい」
いつも退く時はあっさり退くのに。
机越しに顔を寄せてくる神田に、距離を取るように顔を退く。
「お前が変な顔して言うからだろ」
変な顔って。
どんな顔してたんだろう。
「神田に比べたら、変じゃないと思う」
「どういう意味だコラ」
だってあんな世話が焼けるな、みたいな笑顔。
仕方ないなって、そんなふうに優しく笑う顔。
今までの神田なら絶対見せてくれなかったのに。
どんな顔してたかわからないけど、絶対さっきの神田の笑顔より珍しくはないと思う。
「うん。そっちの方が神田らしいね」
「は?」
私の言葉に眉間に皺寄せる神田は、いつもの見慣れた表情だ。
ほっとしてつい笑えば怪訝な顔で返された。
いつもの神田は見慣れているからなんだか安心する。
ただああいう笑顔も…素敵だな、とは思うけど。
恥ずかしいから、言わない。