My important place【D.Gray-man】
第21章 地獄のティータイム
「──おっ雪じゃん。風呂上がりさ?」
「ラビ。…と、神田?」
あれ、少し珍しい二人組。
タオルを首にかけたまま女性用のお風呂場から出れば、丁度出くわしたのはラフな格好をしたラビと神田の二人だった。
「オレらも今から風呂でさ。修練場で汗掻いたからなー」
「二人で稽古でもしてたの?」
「偶々だ」
「んなつれないこと言うなよ、ユウ。一緒に組み手やったじゃんか」
「その名で呼ぶなつってんだろ」
へらへらと笑って馴れ馴れしく肩を叩くラビに、鬱陶しそうに応える神田の姿はもう見慣れたもの。
珍しいけど、なくもない組み合わせ。
ラビは神田の素っ気無い態度も気にせずスキンシップ取れる人だからね。
「相変わらず休みの日は鍛錬尽くしなんだね。お疲れ様」
「…そういうお前は違うのかよ」
「私は今日は仕事だよ。内勤で」
エクソシストは任務さえなければ非番になるけれど、ファインダーはそうはいかない。
「内勤も外勤もやって、ファインダーは大変だよな。科学班とまではいかねぇけど、充分仕事漬けな気がするさ」
「でも急ぎの仕事は終わったし、ゆっくり残りの書類整理するだけだから。言う程でもないよ」
「そーさ? あんま無理すんなよ。任務の怪我だって治ってねぇんだろ」
「うん、ありがとう」
伺うように、ラビが身を屈めて額を覗いてくる。
不自然にならないようにさり気なく笑顔で半歩距離を取りながら応えていると、じぃっと無言の視線を感じた。
見れば、神田の黒い眼がこっちを真っ直ぐに見ている。
なんだろう?
「何?」
「お前の仕事、任務だけじゃねぇのか」
「…はい?」
じーっとこっちを見てきて、何を言い出すかと思えば。
初めて知ったかのような感想に、思わずラビと目を丸くした。
…もしかして。
「まさかユウ…ファインダーの仕事、外での情報収集だけと思ってたんさ…?」
正に私が思っていたことを、ラビが口にする。
内勤は地味な仕事が多いから、知らない人もいるかもしれないけれど、神田はこの教団に長く務めてる身だ。
それで知らなかったとは…流石、興味のないことにはとことん無関心なだけある。