My important place【D.Gray-man】
第49章 つむぎ星に願いを
スイーツを口にしながら、ラビと共に様々な店内を物色して見て回る。
そうして目的を忘れる程に夢中になった雪が最後に足を止めたのは、一層興味を惹き立てる店内だった。
「此処、生き物がいっぱい…!」
「魔法動物のペットショップさな。普通の猫とか鼠とかもいるけど」
人間界でも目にしたことがあるゲージや水槽が並ぶペットショップ内。
しかしその中に飼われている動物達は、ラビの言う通りに見知った生物もいれば、全く人間界とは異なる生物まで見受けられる。
梟を除く様々なペット用動物に、雪の足はつい店内へと進んだ。
カランカランとドアベルが鳴る。
その音に反応を示すかのように、ゲージ内の生物が顔を上げた。
「この大きな昆虫、体が青い光沢色で凄く綺麗」
「えーっと確か…ビリーウィグ、さな。そいつの持ってる針が魔法薬の原料になったりするんだぜ」
「凄い。ラビって魔法動物にも詳しいんだね」
「って此処に説明書が置いてあるんで」
「待って説明書あるの」
見れば、それぞれの動物ゲージの手前には、動物園のように小さな説明書が置いてある。
体の大きさを住まう場所に合わせて自由に変化させることができる、蛇と鳥をかけ合わせたような飾り羽の魔法動物は、オカミー。
裸鼠のような姿を持ち、背中にイソギンチャクのような触手を持つ魔法動物は、マートラップ。
ふわふわの丸い毛玉に二つの粒らな目を備えた、魔法界の子供に人気の魔法動物は、パフスケイン。
多種多様な珍しい形の動物が存在する中、雪の目に止まったのは兎小屋程のゲージ。
目を惹いたのは、中にいる動物と言うよりもそのゲージの内装だった。
金銀財宝、コインから宝石から金目の物が所狭しと敷き詰められている。
その金目の物を愛でるように手元で転がしているのは、モグラのようなカワウソのような、細長い鼻に四足で歩く魔法動物。
彼らにとってコインは餌ではないらしく、一頻り愛でたかと思えば、自身の腹の袋へと大事そうに突っ込んだ。
「…二フラー?」
果たしてどんな魔法動物なのかと、ゲージ手前の説明書を雪が読み上げる。
「光る物が大好きで、お腹のポケットには自分の体より何十倍もの面積の物を取り込めるんだって」
「腹にポケットって。カンガルーかよ」