My important place【D.Gray-man】
第49章 つむぎ星に願いを
「うへ…よくそんな情報で答えを導き出せたな…」
「運が良かっただけだよ。最初からラビを頼ろうと思ってたし」
だから、と繋げた雪の表情が嬉しそうに綻ぶ。
「力になってくれて、ありがとう」
「…ま、雪一人でも行っちまいそうだったしな…放っておけねぇだろ」
その笑顔から顔を背けながら、手持ち無沙汰に首を掻く。
そんなラビの照れ隠しも束の間、だけど、と彼は繋げた。
「納得いかねぇことが一個あんだけど」
「え?」
「しとけって言った旅行の準備、怠っただろ」
「それならちゃんとしたよ。そこまで大荷物にならないように、でも必要な物は持ってきたし。急な泊まりにも対応できるし。お金だってある程度は」
「ハイ違いまーす」
「?」
「女として一番しなきゃいけねぇことを、気を付けてねぇさ」
あたふたと肩に下げていたバックの中を漁ろうとしていた雪の手が止まる。
女として、とは。
聞いた瞬間浮かんだのは、女にしかない生理的な問題。
しかしそんなことをラビが指摘するだろうか。
思わず熱くなりそうな顔を俯かせて、雪は首を横に振った。
「な、なんのことかわかんないんだけど…体調なら別に問題な」
「その格好!」
「へ?」
だがラビが声高くビシリと指摘したのは、雪の予想とは全く違った。
「自分の姿よく見てみ」
「よくって…何が? 変?」
見下ろす雪の格好は、ニットにデニムの短パンにスニーカー。
特にアンバランスな格好でもなかったはずだと、落ち着き無くあちこち確認をしてみる。
しかしラビの表情は不満げだった。
「折角お洒落してこいって言ったのに、なんさその友達と旅行行くような格好はっ」
「だって友人との旅行だし」
「そうですね!」
きょとんと首を傾げる雪は、正論しか言っていない。
だからこそ返す言葉も少なくラビは項垂れた。
折角二人でのプチ旅行。
もっと女を意識して着飾ってくれるかと楽しみにしていれば、待ち合わせに訪れた雪にこれだと動き易いからと笑顔で返されてしまったのだ。