My important place【D.Gray-man】
第49章 つむぎ星に願いを
「とりあえず明日すぐ出発はできねぇから、雪は休んで待ってること。準備ができたら声かけっから」
「私に何か手伝えることは? トクサへの説明とか…」
「いや、そっちもオレで考えがあるから。とりあえず一通りのことは任せておいて欲しい」
「大丈夫?」
「これでもエクソシストとブックマンの肩書きを持つ男だぜ? それなりに話は通ずるはずさ」
チャラけた態度で笑うラビに、それでも納得してしまう。
こういう時、不思議とラビって頼りになる。
「じゃあ他にはない? 私も何かするよ」
「そーさな…」
つられて腰を上げれば、自分の顎に手を当てて考えを巡らしていたラビの目が、私に止まった。
ぽんと頭に手を置かれて、くしゃりと無造作に撫でられる。
「そのプチ旅行の為の用意を頼むさ。羽伸ばすんだろ? んじゃ、めいいっぱいお洒落して来いよ」
「お洒落って…旅行とは言ったけど、これはアルバスさんにライターを返す為の外出であって」
「雪はな。でもオレが動くのはその大魔法使いの為じゃねぇから」
じゃあ何。
ぱちりと目を瞬けば、またも諦めた表情でラビは肩を竦め笑った。
「他でもない雪の為だからさ」
…余りにも真っ直ぐな言葉に、気恥ずかしくなる。
首の後ろが、なんだかこそばゆい。
「だからちゃんと着飾って来いよ。それがオレへのお礼っつーことで」
「そ、そんなこと言っても、私、リナリーじゃないし…」
「誰がリナリーの真似しろなんて言ったんさ。雪が好きだって思う格好すればいいだろ。オレはそれが見たい」
そんなこと言われたら、上手く断りなんて入れられない。
今度は私が押し黙ってしまう番で、そんな私にニヒリとラビはいつもの笑顔を向けた。
「楽しみにしてるさ」