My important place【D.Gray-man】
第43章 羊の詩(うた).
全部見せろって言ったユウの言葉は、本音だったらしい。
囚人服のボタンは全部外されて、上半身は下着を身に付けただけの姿で晒される。
恥ずかしかったけど、傷跡を一つ一つ確かめるように辿るユウの唇は…優しくて。
ただただ、胸が熱くなった。
──だけど。
「ん…っ」
ベッドに沈んでいた体をうつ伏せに背中を晒され、髪を掻き上げられ露わになった項にユウの唇が触れる。
そんなところに傷跡なんてあったっけ…なかったような気が、するけど…。
そのまま唇が背中の中心を下りていくように辿ると、そわっと肌が過敏に反応した。
そわそわする。
なんだか優しい愛撫を受けてるみたい。
腰付近まで下りた唇はそれ以上下がらず、肩にちゅ、と控えめに口付けられる。
と同時に、ぷつりと下着のホックを外されて驚いた。
「っ? 何して…っ」
「全部見せろって言っただろ」
「そ、うだけど…っ」
本当に言葉通り全部見るつもりなのっ?
それ、すっごく恥ずかしいんだけど…!
振り返れば、顔色一つ変えてない普段のユウがそこにいた。
私だけが一人慌ててるみたいで、それもそれで恥ずかしい。
けど、こんな光が灯ってる部屋じゃ見えるものもはっきり見えてしまう。
「隠すなよ」
「…む、胸に傷なんてないよ…」
身を屈めてくるユウに、咄嗟に胸元を両腕で押さえて隠す。
「わかってる」
辿々しく伝えた意見はあっさり肯定されて、胸を隠す腕にユウの手が触れた。
「俺が見たいんだ。雪の全部」
「…っ」
言葉が詰まった。
はっきりと伝えてくるユウの言葉に、傷跡を確かめる以上の思いが詰まってたから。