My important place【D.Gray-man】
第43章 羊の詩(うた).
強くはない力で、ユウの手が私の腕を解く。
真っ直ぐに向けられた思いに抵抗はできなくて、大人しくその力に従った。
ジャラ、と胸の上で重い鉄を肌に寝かせる手枷の鎖。
直接肌に触れるそれが冷たくて、不快さを感じた。
「あ…」
その鎖を退かすように、ユウの手で両手を頭上で一つにまとめ上げられる。
自ら胸を露わに晒してるような姿に、羞恥心が増した。
じっと見下ろしてくるユウの顔を直視することもできなくて。顔を背けるけど、胸に感じる視線に肌が熱くなる。
ずっと隠し続けていたから、余計に恥ずかしい。
つ、と輪郭を辿るように。傷跡に触れていたような優しい仕草で、ユウの指先が乳房の周りをなぞる。
それだけの優しい刺激にもぴくんと肌が震えれば、くすりと耳元に微かな笑い声が届いた。
「相変わらず敏感だな」
「っ…だって、ユウが──」
「俺を煽ってんのは雪の方だからな」
私の言うことが読めてたみたいに、途中であっさりと言葉を遮られた。
ぐっと更に身を屈めてユウの顔が近付く。
「そういう反応されたら止まんなくなんの、わかってねぇだろ」
背けた顔に、直接耳に吹き込まれる低い声。
熱っぽさの混じった欲の見える声に、ぞくりと震える。
あ、駄目だ。この声はまずい。
私もユウの熱に中てられて欲してしまう。
「っ、待っ…て」
乳房を包むようにユウの手が覆って、殊更優しく持ち上げるように撫でられる。
揉むというには弱くて、でも確かに存在する微かな刺激。
思わず大きく身を捩れば、なんだよと言いたげな目と合った。
「ぃ、いくらなんでもこんな所で…ッ誰かに見つかったらどうするのッ」
ユウが欲しくない訳じゃない。
ずっと触れられなかった存在が目の前にいて、私を欲してくれている。
嬉しくない訳がない。
でも此処、教団の独房ですから。
流石にこんな場所でそんなことできないから…!